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第一章 [ ] アブラハムの 裔 ( こ )なる ダビデの 裔 ( こ ) イエス、キリストの 系圖 ( けいず ) 2 アブラハム、イサクを 生 ( うみ ) イサク、ヤコブを 生 ( うみ ) ヤコブ、 ユダとその 兄弟 ( きゃうだい )を 生 ( うめ )り 3 ユダ、 タマルに 由 ( より )て パレスと ザラを 生 ( うみ ) パレス、 エスロンを 生 ( うみ ) エスロン、 アラムを 生 ( うみ ) 4 アラム、 アミナダブを 生 ( うみ ) アミナダブ、 ナアソンを 生 ( うみ ) ナアソン、 サルモンを 生 ( うみ ) 5 サルモン、 ラハブに 由 ( より )て ボアズを 生 ( うみ ) ボアズ、 ルツに 由 ( より )て オベデを 生 ( うみ ) オベデ、 エッサイを 生 ( うみ ) 6 エッサイ、 ダビデ 王 ( わう )を 生 ( うみ ) ダビデ 王 ( わう ) ウリヤの 妻 ( つま )に 由 ( より )て ソロモンを 生 ( うみ ) 7 ソロモン、 レハベアムを 生 ( うみ ) レハベアム アビアを 生 ( うみ ) アビア、 アサを 生 ( うみ ) 8 アサ、 ヨサパテを 生 ( うみ ) ヨサパテ、 ヨラムを 生 ( うみ ) ヨラム、 ウツズヤを 生 ( うみ ) 9 ウツズヤ、 ヨタムを 生 ( うみ ) ヨタム、 アカズを 生 ( うみ ) アカズ、 ヘゼキヤを 生 ( うみ ) 10 ヘゼキヤ、 マナセを 生 ( うみ ) マナセ、 アモンを 生 ( うみ ) アモン、 ヨシアを 生 ( うめ )り 11 バビロンに 徒 ( うつ )さるゝ 時 ( とき ) ヨシア、 エホヤキンと 其兄弟 ( そのきゃうだい )を 生 ( うみ ) 12 バビロンに 徒 ( うつ )されたる 後 ( のち ) エホヤキン、 シアテルを 生 ( うみ ) シアテル、 ゼルバベルを 生 ( うみ ) 13 ゼルバベル、 アビウデを 生 ( うみ ) アビウデ、 エリアキンを 生 ( うみ ) エリアキン、 アゾルを 生 ( うみ ) 14 アゾル、 ザドクを 生 ( うみ ) ザドク、 アキムを 生 ( うみ ) アキム、 エリウデを 生 ( うみ ) 15 エリウデ、 エリアザルを 生 ( うみ ) エリアザル、 マツタンを 生 ( うみ ) マツタン、 ヤコブを 生 ( うみ ) 16 ヤコブ、 マリアの 夫 ( をっと ) ヨセフを 生 ( うめ )り 此 ( この ) マリアより キリストと 稱 ( となふ )る イエス 生 ( うま )れ 給 ( たま )ひき 17 其世系 ( そのよつぎ )を 數 ( かぞふ )れば アブラハムより ダビデに 至 ( いた )るまで 十四代 ( じふよだい ) ダビデより バビロンに 徒 ( うつ )さるゝ 時 ( とき )まで十四代 バビロンに徒されしより キリストまで十四代なり 18 それ イエス キリストの 生 ( うま )れ 給 ( たまへ )ること 左 ( さ )の 如 ( ごと )し 其母 ( そのはは ) マリアハ ヨセフと 聘定 ( いいなづけ )を 為 ( なせ )るのみにて 未 ( いま )だ 偕 ( とも )にならざりしとき 聖靈 ( せいれい )に 感 ( かん )じて 孕 ( はらみ )しが 其孕 ( そのはらみ )たるを 顯 ( あらは )れけれバ 19 夫 ( をっと ) ヨセフ 義人 ( ただしきひと )なる 故 ( ゆゑ )に 之 ( これ )を [千六百四十八] 辱 ( はづか )しむることを 願 ( このま )ず 密 ( ひそか )に 離縁 ( りえん )せんと 思 ( おも )へり 20 斯 ( かく )て 此事 ( このこと )を 思念 ( おもひめぐら )せる 時 ( をり )に主の 使者 ( つかひ )かれが 夢 ( ゆめ )に 現 ( あらはれ )て 曰 ( いひ )けるハ ダビデの 裔 ( こ ) ヨセフよ 爾妻 ( なんぢつま ) マリアを 娶 ( めとる )ことを 懼 ( おそ )るヽ 勿 ( なかれ )その 孕 ( はらめ )る 所 ( ところ )の者ハ 聖靈 ( せいれい )に 由 ( よる )なり 21 かれ子を 生 ( うま )ん 其名 ( そのな )を イエスと名づくべし 蓋 ( そは )その 民 ( たみ )を 罪 ( つみ )より 救 ( すく )ハんとすれば 也 ( なり ) 22 凡 ( すべ )て 此事 ( このこと )ハ 預言者 ( よげんしゃ )に 託 ( より )て主の 曰 ( いひ )たまひし 言 ( ことば )に 23 処女 ( をとめ )はらみて子を 生 ( うま )ん 其名 ( そのな )を インマヌエルと 稱 ( となふ )べしと 有 ( ある )に 應 ( かなは )せん 爲 ( ため )なり其名を 譯 ( とけ )バ神われらと 偕 ( とも )に 在 ( をる )との 義 ( こころ )なり 24 ヨセフ 寝 ( ねむり )より 起 ( おき )て主の 使者 ( つかひ )の 命 ( めい )ぜし 言 ( こと )に 遵 ( したが )ひ 其妻 ( そのつま )を 娶 ( めとり )たれど 25 冢子 ( うひご )の 生 ( うま )るゝまで 牀 ( とこ )を 同 ( とも )にせざりき 其 ( その )生まれし子を イエスと 名 ( な )づけたり 第二章 [ ] 夫 ( それ ) イエスハ ヘロデ 王 ( わう )の 時 ( とき ) ユダヤの ベテレヘムに 生 ( うま )れ 給 ( たまひ )しが 其 ( その )とき 博士 ( はかせ )たち 東 ( ひがし )の 方 ( かた )より エルサレムに 來 ( きた )り 2 曰 ( いひ )けるハ ユダヤ 人 ( びと )の 王 ( わう )とて 生 ( うま )れ 給 ( たまへ )る 者 ( もの )ハ 何処 ( いづく )に 在 ( いま )す 乎 ( や )われら 東 ( ひがし )の 方 ( かた )にて 其星 ( そのほし )を 見 ( み )たれバ 彼 ( かれ )を 拜 ( はい )せん 爲 ( ため )に 來 ( きた )れり 3 ヘロデ 王 ( わう )これを 聞 ( きゝ )て 痛 ( いた )む 又 ( また ) エルサレムの 民 ( たみ )もみな 然 ( しか )り 4 凡 ( すべて )の 祭司 ( さいし )の 長 ( をさ )と 民 ( たみ )の 学者 ( がくしゃ )とを 集 ( あつめ )て ヘロデ 問 ( とひ )けるハ キリストの 生 ( うま )るべき 處 ( ところ )は 何処 ( いづこ )なる 乎 ( や ) 5 答 ( こたへ )けるは ユダヤの ベテレヘムなり 蓋預言者 ( そはよげんしゃ )の 錄 ( しる )されたる 言 ( ことば )に 6 ユダヤの 地 ( ち ) ベテレヘムよ 爾 ( なんぢ )ハ ユダヤの 郡中 ( ぐんちゅう )にて 至小 ( いとちひさ )きものに 非 ( あら )ず 我 ( わが ) イスラエルの 民 ( たみ )を 牧 ( やしな )ふべき 君 ( きみ )その 中 ( うち )より 出 ( いで )んと 7 是 ( こゝ )に 於 ( おい )て ヘロデ 密 ( ひそか )に 博士等 ( はかせたち )を 召星 ( よびほし )の 現 ( あらは )れし 時 ( とき )を 詳 ( こまか )に 問 ( とひ )て 8 彼等 ( かれら )を べテレヘムに 遣 ( つかは )さんとして 曰 ( いひ )けるは 往 ( ゆき )て 嬰兒 ( をさなご )の事を 細 ( つぶさ )に 尋 ( たづね )これに 遇 ( あは )バ 我 ( われ )に 告 ( つげ )よ 我 ( われ )も 亦 ( また )ゆきて 拜 ( はい )すべし 9 かれら 王 ( わう )の 命 ( おほせ )を 聞 ( きゝ )て 往 ( ゆけ )り 前 ( さき )に 東 ( ひがし )の 方 ( かた )にて 見 ( み )たりし 星 ( ほし )かれらに 先 ( さきだ )ちて 嬰兒 ( をさなご )の 居所 ( をるところ )にいたり 其上 ( そのうへ )に 止 ( とヾま )りぬ 10 彼等 ( かれら )この 星 ( ほし )を 見 ( み )て 甚 ( いた )く 喜 ( よろこ )び 11 既 ( すで )に 室 ( いえ )に 入 ( いり )ければ 嬰兒 ( をさなご )の 其母 ( そのはは ) マリアと 偕 ( とも )に 居 ( をる )を 見 ( み )ひれふして 嬰 ( をさな ) [千六百四十九] 兒 ( ご )を 拜 ( はい )し 寶 ( たから )の 盒 ( はこ )を 開 ( ひらき )て 黄金 ( わうごん )、 乳香 ( にうかう )、 没薬 ( もつやく )など 禮物 ( れいもつ )を 獻 ( さゝげ )たり 12 博士夢 ( はかせゆめ )に ヘロデへ 返 ( かへ )る 勿 ( なかれ )との 黙示 ( つげ )を 蒙 ( かうむ )りて 他 ( ほか )の 途 ( みち )より 其國 ( そのくに )に 歸 ( かへ )れり 13 彼等 ( かれら )が 去 ( され )るのち主の 使者 ( つかひ ) ヨセフの 夢 ( ゆめ )に 現 ( あらは )れて 曰 ( いひ )けるハ ヘロデ 嬰兒 ( をさなご )を 索 ( もとめ )て 殺 ( ころさ )んとする 故 ( ゆえ )に 起 ( おき )て 嬰兒 ( をさなご )と 其母 ( そのはは )とを 挈 ( たづさ )へ エジプトに 逃 ( のがれ )て 復 ( また )わが 爾 ( なんぢ )に 示 ( しめ )さん 時 ( とき )まで 彼處 ( かしこ )に 止 ( とゞま )れ 14 ヨセフ 起 ( おき )て 夜嬰兒 ( よるをさなご )と 其母 ( そのはは )とを 挈 ( たづさ )へ エジプトに 往 ( ゆき ) 15 ヘロデの 死 ( しぬ )るまで 其所 ( そこ )に 止 ( とどま )れり 是主預言者 ( これしゅよげんしゃ )に 託 ( より )て 我 ( われ )わが 子 ( こ )を エジプトより 召出 ( よびいだ )せりと 云給 ( いひたま )ひしに 應 ( かなは )せん 爲 ( ため )なり 16 是 ( こゝ )に 於 ( おい )て ヘロデ 博士 ( はかせ )に 欺 ( あざむ )かれたるをしり 大 ( おほい )にいかり 人 ( ひと )を 遣 ( つかは )して博士に 詳 ( くはし )く 問 ( とひ )たる 時 ( とき )を 度 ( はか )り べテレヘムと 其境 ( そのさかひ )の 内 ( うち )なる 二歳以下 ( にさいした )の 嬰兒 ( をさなご )を 盡 ( ことゞゝ )く 殺 ( ころ )せり 17 即 ( すなは )ち 預言者 ( よげんしゃ )エレミヤの 言 ( ことば )に 18 歎 ( なげ )き 悲 ( かなし )み 甚 ( いた )く 憂 ( うれふ )る 聲 ( こえ ) ラマに 聞 ( きこ )ゆ ラケルその 兒子 ( こども )を 歎 ( なげ )きその兒子の 無 ( なき )によりて 慰 ( なぐさめ )を 得 ( え )ずと 云 ( いひ )しに 應 ( かな )へり 19 斯 ( かく )て ヘロデ 死 ( しに )しかバ主の 使者 ( つかひ ) ヨセフの 夢 ( ゆめ )に エジプトにて 現 ( あらは )れ 曰 ( いひ )けるハ 20 起 ( おき )て 嬰児 ( をさなご )と 其母 ( そのはは )とを 挈 ( たづさ )へて イスラエルの 地 ( ち )にゆけ 嬰兒 ( をさなご )の 生命 ( いのち )を 索 ( もとむ )る 者 ( もの )は 已 ( すで )に 死 ( しね )り 21 彼 ( かれ )おきて 嬰兒 ( をさなご )と 其母 ( そのはは )とを 挈 ( たづさ )へて イスラエルの 地 ( ち )に 至 ( いたり )しが 22 アケラヲ 父 ( ちゝ ) ヘロデに 代 ( かはり )て ユダヤの 王 ( わう )たりと 聞 ( きゝ )ければ 彼處 ( かしこ )に 往 ( ゆく )ことを 懼 ( おそ )る 又夢 ( またゆめ )に 告 ( つげ )を 蒙 ( こうむ )りて ガリラヤの 内 ( うち )に 避 ( さけ ) 23 ナザレと 云 ( いへ )る 邑 ( むら )に 至 ( いた )りて 居 ( おれ )り 彼 ( かれ )ハ ナザレ 人 ( びと )と 稱 ( よば )れんと 預言者 ( よげんしゃ )に 託 ( より )て 云 ( いは )れたる 言 ( ことば )に 應 ( かなは )せん 爲 ( ため )なり 第三章 [ ] 當時 ( そのころ )バプテスマの ヨハ子 來 ( きた )りて ユダヤの 野 ( の )に 宣傳 ( のべつた )へて 2 曰 ( いひ )けるは 天国 ( てんこく )は 近 ( ちかづ )けり 悔改 ( くいあらた )めよ 3 是 ( こ )ハ 主 ( しゅ )の 道 ( みち )を 備 ( そなへ )その 路線 ( みちすぢ )を 直 ( なおく )せよと 野 ( の )に 呼 ( よべ )る 人 ( ひと )の 聲 ( こえ )ありと 預言者 ( よげんしゃ ) イザヤが 言 ( いひ )し人なり 4 此 ( この ) ヨハ子ハ 身 ( み )に 駱駝 ( らくだ )の 毛衣 ( けごろも )をき 腰 ( こし )に 皮 ( かは )の 帶 ( おび )をつかね 蝗蟲 ( いなご )と 野蜜 ( のみつ )を 食物 ( しょくもつ )とせり 5 斯時 ( このとき ) エルサレム 及 ( およ )び ユダヤを 擧 ( こぞり )また ヨルダンの 四方 ( しほう )より 人々出 ( ひとゞゝいで )て ヨハ子に 就 ( つき ) 6 己 ( おの )が 罪 ( つみ )を 悔 ( くい )あらはし ヨルダ [千六百五十] ンにて 彼 ( かれ )よりバプテスマを 授 ( さづけ )られたり 7 バプテスマを 受 ( うけ )んとしてパリサイ 及 ( および )サドカイの 人々 ( ひとゞゝ )の 多 ( おほ )く 來 ( きた )れるを 見 ( み )て 彼等 ( かれら )に 曰 ( いひ )けるは 蝮 ( まむし )の 裔 ( すえ )よ 誰 ( たが )なんぢらに 來 ( きたら )んとする 怒 ( いかり )を 避 ( さく )べきことを 告 ( つげ )しや 8 然 ( され )バ 悔改 ( くいあらため )に 符 ( かな )ふ 果 ( み )を 結 ( むす )べよ 9 爾曹 ( なんぢら )われらが 先祖 ( せんぞ )に アブラハム 有 ( あり )と 云 ( いふ )ことを 意 ( おも )ふ 勿 ( なか )れ 我爾曹 ( われなんぢら )に 告 ( つげ )ん 神 ( かみ )ハ 能 ( よく )この 石 ( いし )をも アブラハムの 子 ( こ )と 爲 ( なら )しめ 給 ( たま )ふなり 10 今 ( いま )や 斧 ( をの )を 樹 ( き )の 根 ( ね )に 置 ( おか )る 故 ( ゆゑ )に 凡 ( すべ )て 善果 ( よきみ )を 結 ( ば )ざる 樹 ( き )ハ 斫 ( きら )れて 火 ( ひ )に 投入 ( なげいれ )らるべし 11 我 ( われ )ハ 爾曹 ( なんぢら )を 悔改 ( くいあらため )させんとて 水 ( みず )を 以 ( も )て 爾曹 ( なんじら )にバプテスマを 授 ( さづ )く 我 ( われ )より 後 ( のち )に 來者 ( くるもの )は 我 ( われ )に 勝 ( まさり )て 能力 ( ちから )あり 我 ( われ )ハ 其履 ( そのくつ )を 提 ( とる )にも 足 ( たら )ず 彼 ( かれ )ハ 聖靈 ( せいれい )と 火 ( ひ )をもて 爾曹 ( なんぢら )にバプテスマを 授 ( さづけ )ん 12 手 ( て )には 箕 ( み )を 持 ( もち )て 其禾場 ( そのうちば )を 浄 ( きよ )め 麥 ( むぎ )は 斂 ( あつめ )て 其倉 ( そのくら )にいれ 糠 ( から )は 熄 ( きえ )ざる 火 ( ひ )にて 燬 ( やく )べし 13 斯時 ( このとき ) イエス、 ヨハ子にバプテスマを 受 ( うけ )んとて ガリラヤより ヨルダンに 來 ( きた )り 給 ( たま )ふ 14 ヨハ子 辭 ( いなみ )て 曰 ( いひ )けるは 我 ( われ )は 爾 ( なんぢ )よりバプテスマを 受 ( うく )べき 者 ( もの )なるに 爾反 ( なんぢかえっ )て我に 來 ( きた )る 乎 ( か ) 15 イエス 答 ( こたへ )けるハ 暫 ( しばら )く 許 ( ゆる )せ 如此 ( かく )すべての 義 ( ただし )き 事 ( こと )ハ 我等盡 ( われらつく )す 可 ( べき )なり 是 ( ここ )に 於 ( おい )て ヨハ子 彼 ( かれ )に 許 ( ゆる )せり 16 イエスバプテスマを 受 ( うけ )て 水 ( みづ )より 上 ( あが )れるとき 天忽 ( てんたちま )ち 之 ( これ )が 爲 ( ため )にひらけ 神 ( かみ )の 霊 ( みたま )の 鴿 ( はと )の 如 ( ごと )く 降 ( くだり )て 其上 ( そのうへ )に 來 ( きた )るを 見 ( み )る 17 又天 ( またてん )より 聲 ( こえ )ありて 此 ( こ )は 我心 ( わがこゝろ )に 適 ( かなふ )わが 愛子 ( あいし )なりと 云 ( いへ )り 第四章 [ ] 偖 ( さて ) イエス 聖靈 ( せいれい )に 導 ( みちび )かれ 惡魔 ( あくま )に 試 ( こころ )みられん 爲 ( ため )に 野 ( の )に 往 ( ゆけ )り 2 四十日四十夜食 ( しじゅうにちしじゅうやく )らふ 事 ( こと )をせず 後 ( のち )うゑたり 3 試 ( こころ )むる 者 ( もの )かれに 來 ( きた )りて 曰 ( いひ )けるハ 爾 ( なんぢ )もし 神 ( かみ )の 子 ( こ )ならバ 命 ( めい )じて 此石 ( このいし )をパンと 爲 ( せ )よ 4 イエス 答 ( こたへ )けるハ 人 ( ひと )はパンのみにて 生 ( いく )るものに 非 ( あら )ず 惟神 ( ただかみ )の 口 ( くち )より 出 ( いづ )る 凡 ( すべて )の 言 ( ことば )に 由 ( よる )と 録 ( しる )されたり 5 是 ( こゝ )に 於 ( おい )て 惡魔 ( あくま )かれを 聖京 ( きよきみやこ )に 携 ( たづさ )へゆき 殿 ( みや )の 頂上 ( いただき )に 立 ( たゝ )せて 曰 ( いひ )けるは 6 爾 ( なんぢ )もし 神 ( かみ )の 子 ( こ )ならバ 己 ( おの )が 身 ( み )を 下 ( した )へ 投 ( なげ )よ 蓋 ( そは )なんぢが 爲 ( ため )に 神 ( かみ )その 使者等 ( つかひたち )に 命 ( めい )ぜん 彼等手 ( かれらて )にて 支 ( ささ )へ 爾 ( なんぢ )が 足 ( あし )の 石 ( いし )に 觸 ( ふれ )ざるやうすべ [千六百五十一]しと 録 ( しる )されたり 7 イエス 彼 ( かれ )に 曰 ( いひ )けるハ 主 ( しゅ )たる 爾 ( なんぢ )の 神 ( かみ )を 試 ( こゝろ )むべからずと 亦録 ( またしる )せり 8 惡魔 ( あくま )また 彼 ( かれ )を 最高 ( いとたか )き 山 ( やま )に 攜 ( たづさ )へゆき 世界 ( せかい )の 諸国 ( くにぐに )とその 榮華 ( えいぐわ )とを 見 ( み )せて 9 爾 ( なんぢ )もし 俯伏 ( ひれふし )て 我 ( われ )を 拝 ( はい )せば 此等 ( これら )を 悉 ( みな )なんぢに 與 ( あた )ふべしと 曰 ( いふ ) 10 イエス 彼 ( かれ )に 曰 ( いひ )けるハ サタンよ 退 ( しりぞ )け 主 ( しゅ )たる 爾 ( なんぢ )の 神 ( かみ )を 拜 ( はい )し 惟之 ( ただこれ )にのみ 事 ( つか )ふべしと 録 ( しる )されたり 11 終 ( つひ )に 惡魔 ( あくま )かれを 離 ( はな )れ 天使 ( てんのつかひ )たち 來 ( きた )り 事 ( つか )ふ 12 イエス、 ヨハ子の 囚 ( とらは )れし 事 ( こと )を 聞 ( きゝ )て ガリラヤに 往 ( ゆき ) 13 ナザレを 去 ( さり ) ゼブルンと ナフタリとの 境 ( さかひ )なる 海邊 ( うみべ )の カペナウンに 至 ( いた )り 此 ( こゝ )に 居 ( おれ )り 14 これ 預言者 ( よげんしゃ ) イザヤの 言 ( ことば )に 15 ゼブルンの 地 ( ち )と ナフタリの 地海 ( ちうみ )に 沿 ( そひ )たる 地 ( ち ) ヨルダンの 外 ( むかふ )の 地異邦人 ( ちいはうじん )の ガリラヤ 16 此等 ( これら )の 幽暗 ( くらき )にをる 民 ( たみ )ハ 大 ( おおい )なる 光 ( ひかり )をみ 死地 ( しのち )と 死陰 ( しのかげ )に 坐 ( ざ )する 者 ( もの )の 上 ( うへ )に 光 ( ひかり )いでたりと 云 ( いひ )しに 應 ( かなは )せん 爲 ( ため )なり 17 斯時 ( このとき )より イエス 始 ( はじめ )て 道 ( みち )を 宣傳 ( のべつた )へ 天国 ( てんこく )は 近 ( ちかづ )けり 悔改 ( くいあらた )めよと 曰 ( いひ )たまへり 18 イエス、 ガリラヤの 海邊 ( うみべ )を 歩 ( あゆみ )て ペテロと云ふ シモンその 兄弟 ( きゃうだい ) アンデレと 二人 ( ふたり )にて海に 網 ( あみ )うてるを 見 ( み )たり 彼等 ( かれら )ハ 漁者 ( すなどりびと )なり 19 之 ( これ )に 曰 ( いひ )けるハ 我 ( われ )に 從 ( したが )へ 我 ( われ )なんぢらを 人 ( ひと )を 漁 ( すなど )る 者 ( もの )と 爲 ( なさ )ん 20 彼等 ( かれら )やがて 網 ( あみ )を 棄 ( すて )て イエスに 從 ( したが )ふ 21 此 ( こゝ )より 進 ( すゝみ )けるに 又 ( また )ほかの 兄弟二人即 ( きゃうだいふたりすなは )ち ゼベダイの 子 ( こ ) ヤコブと 其兄弟 ( そのきゃうだい ) ヨハ子 父 ( ちゝ ) ゼベダイと 偕 ( とも )に 舟 ( ふね )にて 網 ( あみ )を 補 ( つくろ )へるを 見 ( み )てこれを 召 ( よび )しに 22 彼等 ( かれら )も 頓 ( やが )て 舟 ( ふね )と 父 ( ちゝ )とを 置 ( おき )て イエスに 從 ( したが )へり 23 イエス、 ガリラヤを 徧 ( あまね )く 巡 ( めぐ )り 其會堂 ( そのくわいだう )にて 教 ( をしへ )をなし 天国 ( てんこく )の 福音 ( ふくいん )を 宣傳 ( のべつたへ )かつ 民 ( たみ )の 中 ( うち )なる 諸々 ( もろゝゝ )の 病 ( やまひ )もろゝゝの 疾 ( わずらひ )を 醫 ( いや )しぬ 24 その 聲名 ( きこえ )あまねくスリヤに 播 ( ひろが )りしかバ 人々 ( ひとゞゝ )すべての 患 ( わづら )へる 者萬殊 ( ものさまゞゝ )の 病 ( やまひ )また 痛悩 ( いたみなやめ )る 者 ( もの )あるいは 鬼 ( おに )に 憑 ( つかれ )たるもの 癲癇 ( てんかん )、 癱瘋 ( ちゅうぶ )の 病 ( やまひ )に 罹 ( かゝ )れる 者 ( もの )を 彼 ( かれ )に 携來 ( つれきたり )ければ 之 ( これ )を 醫 ( いや )せり 25 ガリラヤと デカポリス、 ヱルサレム、 ユダヤ、 ヨルダンの 外 ( むかふ )より 多 ( おほく )くの 人々 ( ひとゞゝ )きたり 從 ( したが )ふ 以下[千六百五十二] 第五章 [ ] イエス 許多 ( おほく )の 人 ( ひと )を 見 ( み )て 山 ( やま )に 登 ( のぼ )り 坐 ( ざ )し 給 ( たまひ )ければ 弟子 ( でし )たちも 其下 ( そのもと )に 來 ( きた )れり 2 イエス 口 ( くち )を 啓 ( ひら )きて 彼等 ( かれら )に 教 ( をし )へ 曰 ( いひ )けるは 3 心 ( こころ )の 貧 ( まづし )き 者 ( もの )は 福 ( さいはひ )なり 天國 ( てんこく )は 即 ( すなは )ち 其人 ( そのひと )の 有 ( もの )なれバ 也 ( なり ) 4 哀 ( かなし )む 者 ( もの )は 福 ( さいはひ )なりその 人 ( ひと )は 安慰 ( なぐさめ )を 得 ( う )べければ 也 ( なり ) 5 柔和 ( にうわ )なる 者 ( もの )は 福 ( さいはひ )なりその 人 ( ひと )は 地 ( ち )を 嗣 ( つぐ )ことを 得 ( う )べければ 也 ( なり ) 6 飢渇 ( うゑかわく )ごとく 義 ( ぎ )を 慕者 ( したふもの )は 福 ( さいはひ )なり 其人 ( そのひと )は 飽 ( あく )ことを 得 ( う )べければ 也 ( なり ) 7 衿恤 ( あわれみ )ある 者 ( もの )は 福 ( さいはひ )なり 其人 ( そのひと )は 衿恤 ( あはれみ )を 得 ( う )べければ 也 ( なり ) 8 心 ( こころ )の 清 ( きよ )き 者 ( もの )は 福 ( さいはひ )なり 其人 ( そのひと )は 神 ( かみ )を 見 ( み )ることを 得 ( う )べければ 也 ( なり ) 9 和平 ( やはらぎ )を 求 ( もとむ )る 者 ( もの )は 福 ( さいはひ )なり 其人 ( そのひと )は 神 ( かみ )の 子 ( こ )と 唱 ( となへ )らる 可 ( べけ )れば 也 ( なり ) 10 義 ( ただしき )ことの 爲 ( ため )に 責 ( せめ )らるゝ 者 ( もの )は 福 ( さいはひ )なり 天國 ( てんこく )は 即 ( すなは )ち 其人 ( そのひと )の 有 ( もの )なれば 也 ( なり ) 11 我 ( わが )ために 人 ( ひと )なんぢらを 詬誶 ( のゝしり )また 迫害 ( せめ )いつはりて 各様 ( さまゞゝ )の 惡言 ( あしきこと )をいはん 其時 ( そのとき )は 爾曹福 ( なんぢらさいはひ )なり 12 喜 ( よろこ )び 樂 ( たのし )め 天 ( てん )に 於 ( おい )て 爾曹 ( なんぢら )の 報賞 ( むくい )おほければ 也 ( なり )そは 爾曹 ( なんぢら )より 前 ( さき )の 預言者 ( よげんしゃ )をも 如此 ( かく )せめたりき 13 爾曹 ( なんぢら )は 地 ( ち )の 鹽 ( しほ )なり 鹽 ( しほ )もし 其味 ( そのあぢ )を 失 ( うしな )はゞ 何 ( なに )を 以 ( もて )か 故 ( もと )の 味 ( あぢ )に 復 ( かへ )さん 後 ( のち )は 用 ( よう )なし 外 ( そと )に 棄 ( すて )られて 人 ( ひと )に 踐 ( ふま )るゝ 而已 ( のみ ) 14 爾曹 ( なんぢら )は 世 ( よ )の 光 ( ひかり )なり 山 ( やま )の 上 ( うへ )に 建 ( たて )られたる 城 ( しろ )は 隠 ( かく )るゝことを 得 ( え )ず 15 燈 ( ともしび )を 燃 ( とも )して 斗 ( ます )の 下 ( した )におく 者 ( もの )なし 燭臺 ( しょくだい )に 置 ( おき )て 家 ( いえ )に 在 ( ある )すべての 物 ( もの )を 照 ( てら )さん 16 此 ( かく )の 如 ( ごと )く 人々 ( ひとゞゝ )の 前 ( まえ )に 爾曹 ( なんぢら )の 光 ( ひかり )を 輝 ( かゞや )かせ 然 ( さ )れば 人々 ( ひとゞゝ )なんぢらの 善行 ( よきおこなひ )を 見 ( み )て 天 ( てん )に 在 ( いま )す 爾曹 ( なんぢら )の 父 ( ちゝ )を 榮 ( あがむ )べし 17 われ 律法 ( おきて )と 預言者 ( よげんしゃ )を 廃 ( すつ )る 爲 ( ため )に 来 ( きた )れりと 意 ( おも )ふ 勿 ( なかれ )われ 来 ( きたり )て 之 ( これ )を 廃 ( すつ )るに 非 ( あら )ず 成就 ( じゃうじゅ )せん 爲 ( ため )なり 18 われ 誠 ( まこと )に 爾曹 ( なんぢら )に 告 ( つげ )ん 天地 ( てんち )の 盡 ( つき )ざる 中 ( うち )に 律法 ( おきて )の 一點一畫 ( いってんいっくわく )も 遂 ( とげ )つくさずして 廃 ( すた )ることなし 19 是故 ( このゆゑ )に 人 ( ひと )もし 誡 ( いましめ )の 至微 ( いとちいさ )き 一 ( ひとつ )を 壞 ( やぶ )り 又 ( また )その 如 ( ごと )く 人 ( ひと )にも 教 ( をしへ )なば 天国 ( てんこく )において 至微 ( いとちいさ )き 者 ( もの )と 謂 ( いは )れん 凡 ( おおよ )そ 之 ( これ )を 行 ( おこな )ひ 且人 ( かつひと )に 教 ( をしふ )る 者 ( もの )は 天国 ( てんこく )に 於 ( おい )て 大 ( おほい )なる 者 ( もの )と 謂 ( いは )るべし 20 我 ( われ )なんぢらに 告 ( つげ )ん 学者 ( がくしゃ )とパリサイ人の 義 ( ただしき )よりも 爾曹 ( なんぢら )の 義 ( ただしき )こと 勝 ( すぐれ )ずば 必 ( かなら )ず 天國 ( てんこく )に 入 ( いる )こと 能 ( あたは )じ 21 古 ( いにしへ )の 人 ( ひと )に 告 ( つげ )て 殺 ( ころす )こと 勿 ( なか )れ 殺 ( ころ )す 者 ( もの )は 審判 ( さばき )に 干 ( あづか )らんと 言 ( いへ )ること 有 ( ある )は [千六百五十三] 爾曹 ( なんぢら )が 聞 ( きゝ )し 所 ( ところ )なり 22 然 ( され )ど 我 ( われ )なんぢらに 告 ( つげ )ん 凡 ( すべ )て 故 ( ゆゑ )なくして 其兄弟 ( そのきゃうだい )を 怒 ( いか )る 者 ( もの )は 審判 ( さばき )に 干 ( あづ )からん 又 ( また )その 兄弟 ( きょうだい )を 愚者 ( おろかもの )よという 者 ( もの )は 集議 ( しゅうぎ )に 干 ( あづか )らん 又狂妄 ( またしれもの )よといふ 者 ( もの )は 地獄 ( じごく )の 火 ( ひ )に 干 ( あづか )るべし 23 是 ( こ )の 故 ( ゆゑ )に 爾 ( なんぢ )もし 禮物 ( そなへもの )を 携 ( たずさ )へて 壇 ( だん )に 往 ( ゆき )たる 時 ( とき )かしこにて 兄弟 ( きゃうだい )に 恨 ( うらま )るゝことあるを 憶起 ( おもひいだ )さば 24 その 禮物 ( そなへもの )を 壇 ( だん )の 前 ( まえ )に 留 ( おき )まづ 往 ( ゆき )て 爾 ( なんぢ )の 兄弟 ( きゃうだい )と 和 ( やはら )ぎ 後 ( のち )きたりて 爾 ( なんぢ )の 禮物 ( そなへもの )を 獻 ( さゝげ )よ 25 爾 ( なんぢ )を 訴 ( うった )ふる 者 ( もの )と 偕 ( とも )に 途間 ( みち )にある 時 ( とき )はやく 和 ( やわら )げよ 恐 ( おそ )らくは 訴 ( うった )ふる 者 ( もの )なんぢを 審官 ( しらべやく )に 付 ( わた )し 審官 ( しらべやく )また 爾 ( なんぢ )を 下役 ( したやく )に 付 ( わた )し 遂 ( つひ )に 爾 ( なんぢ )は 獄 ( ひとや )に 入 ( いれ )られん 26 我 ( われ )まことに 爾 ( なんぢ )に 告 ( つげ )ん 分釐 ( ぶんり )までも 償 ( つくの )はざれば 必 ( かなら )ず 其処 ( そこ )を 出 ( いづ )ること 能 ( あたは )ざるなり 27 古 ( いにしへ )の 人 ( ひと )に 告 ( つげ )て 姦淫 ( かんいん )すること 勿 ( なかれ )と 言 ( いへ )ることあるは 爾曹 ( なんぢら )が 聞 ( きゝ )し 所 ( ところ )なり 28 然 ( され )ど 我 ( われ )なんぢらに 告 ( つげ )ん 凡 ( おほよ )そ 婦 ( をんな )を 見 ( み )て 色情 ( しきじゃう )を 起 ( おこ )すものは 中心 ( こゝろのうち )すでに 姦淫 ( かんいん )したる 也 ( なり ) 29 もし 右 ( みぎ )の 眼 ( め )なんぢを 罪 ( つみ )に 陥 ( おと )さば 抜出 ( ぬきいだ )して 之 ( これ )を 棄 ( すて )よ 蓋五体 ( そはごたい )の 一 ( ひとつ )を 失 ( うしな )ふは 全身 ( ぜんしん )を 地獄 ( じごく )に 投入 ( なげいれ )らるゝよりは 勝 ( まさ )れり 30 もし 右 ( みぎ )の 手 ( て )なんぢを 罪 ( つみ )に 陥 ( おと )せば 之 ( これ )を 斷 ( きり )て 棄 ( すて )よ 蓋五体 ( そはごたい )の 一 ( ひとつ )を 失 ( うしな )ふは 全身 ( ぜんしん )を 地獄 ( じごく )に 投入 ( なげいれ )らるゝよりは 勝 ( まさ )れり 31 また 曰 ( いへ )ることあり 凡 ( おほよ )そ 人 ( ひと )その 妻 ( つま )を 出 ( いだ )さんとせば 之 ( これ )に 離縁状 ( りえんじゃう )を 與 ( あた )ふべしと 32 然 ( され )ど 我爾曹 ( われなんぢら )に 告 ( つげ )ん 姦淫 ( かんいん )の 故 ( ゆゑ )ならで 其妻 ( そのつま )を 出 ( いだ )す 者 ( もの )は 之 ( これ )に 姦淫 ( かんいん )なさしむるなり 又出 ( またいだ )されたる 婦 ( をんな )を 娶 ( めと )る 者 ( もの )も 姦淫 ( かんいん )を 行 ( おこな )ふなり 33 また 古 ( いにしへ )の 人 ( ひと )に 告 ( つげ )て 僞 ( いつはり )の 誓 ( ちかひ )を 立 ( たつ )ること 勿 ( なかれ )なんぢ 誓 ( ちか )ふ 所 ( ところ )は 必 ( かなら )ず 主 ( しゅ )に 遂 ( とぐ )べしと 言 ( いへ )ること 有 ( ある )は 爾曹 ( なんぢら )が 聞 ( きゝ )し 所 ( ところ )なり 34 然 ( され )ど 我 ( われ )なんぢらに 告 ( つげ )ん 更 ( さら )に 誓 ( ちかふ )こと 勿 ( なか )れ 天 ( てん )を 指 ( さし )て 誓 ( ちか )ふ 勿 ( なか )れ 是神 ( これかみ )の 座位 ( みくらゐ )なれば 也 ( なり ) 35 地 ( ち )を 指 ( さ )して 誓 ( ちか )ふこと 勿 ( なかれ )これ 神 ( かみ )の 足凳 ( あしだい )なれば 也 ( なり ) ヱルサレムを 指 ( さし )て 誓 ( ちか )ふこと 勿 ( なかれ )これ 大王 ( おほきみ )の 京城 ( みやこ )なれば 也 ( なり ) 36 爾 ( なんぢ )の 頭 ( かしら )を 指 ( さし )て 誓 ( ちか )ふ 勿 ( なかれ )そは 一 ( ひと )すぢの 髪 ( け )だに 白 ( しろく )し 黑 ( くろく )すること 能 ( あたは )ざればなり 37 爾曹 ( なんぢら )ただ 是[は]々 否[は]々 ( しかり[は]しかり いな[は]いな )といへ 此 ( これ )より 過 ( すぐ )るは 惡 ( あく )より 出 ( いづ )るなり 38 目 ( め )にて 目 ( め )を 償 ( つくの )ひ 齒 ( は )にて 齒 ( は )を 償 ( つくの )へと 言 ( いへ )るこ [千六百五十四]と 有 ( ある )は 爾曹 ( なんぢら )が 聞 ( きゝ )し 所 ( ところ )なり 39 然 ( され )ど 我 ( われ )なんぢらに 告 ( つげ )ん 惡 ( あく )に 敵 ( てき )すること 勿 ( なか )れ 人 ( ひと )なんぢの 右 ( みぎ )の 頰 ( ほゝ )を 批 ( うた )ば 亦 ( また )ほかの 頰 ( ほゝ )も 轉 ( めぐら )して 之 ( これ )に 向 ( むけ )よ 40 爾 ( なんぢ )を 訴 ( うったへ )て 裏衣 ( したぎ )を 取 ( とら )んとする 者 ( もの )には 外服 ( うはぎ )をも 亦 ( また )とらせよ 41 人 ( ひと )なんぢに 一里 ( いちり )の 公役 ( こうえき )を 強 ( しひ )なば 之 ( これ )と 偕 ( とも )に 二里 ( にり )ゆけ 42 爾 ( なんぢ )に 求 ( もとむ )る 者 ( もの )に 予 ( あた )へ 借 ( から )んとする 者 ( もの )を 卻 ( しりぞく )る 勿 ( なか )れ 43 爾 ( なんぢ )の 隣 ( となり )を 愛 ( いつくし )みて 其敵 ( そのあだ )を 憾 ( うらむ )べしと 言 ( いへ )ること 有 ( ある )は 爾曹 ( なんぢら )が 聞 ( きゝ )し 所 ( ところ )なり 44 然 ( されど )も 我 ( われ )なんぢらに 告 ( つげ )ん 爾曹 ( なんぢら )の 敵 ( あだ )を 愛 ( いつくし )み 爾曹 ( なんぢら )を 詛 ( のろ )ふ 者 ( もの )を 祝 ( しゅく )し 爾曹 ( なんぢら )を 憎 ( にく )む 者 ( もの )を 善視 ( よく )し 虐遇迫害 ( なやめせむる )ものゝ 爲 ( ため )に 祈禱 ( きたう )せよ 45 如此 ( かく )するは 天 ( てん )に 在 ( いま )す 爾曹 ( なんぢら )の 父 ( ちち )の 子 ( こ )とならん 爲 ( ため )なり 夫天 ( それてん )の 父 ( ちち )は 其日 ( そのひ )を 善者 ( よきもの )にも 惡者 ( あしきもの )にも 照 ( てら )し 雨 ( あめ )を 義 ( ただし )き 者 ( もの )にも 義 ( ただし )からざる者にも 降 ( ふら )せ 給 ( たま )へり 46 爾曹 ( なんぢら )おのれを 愛 ( あい )する 者 ( もの )を 愛 ( あい )するは 何 ( なに )の 報賞 ( むくい )かあらん 税吏 ( みつぎとり )も 然 ( しか )せざらん 乎 ( や ) 47 安否 ( あんぴ )を 兄弟 ( きゃうだい )にのみ 問 ( とふ )は 人 ( ひと )より 何 ( なん )の 過 ( すぐれ )たる 事 ( こと )かあらん 税吏 ( みつぎとり )も 然 ( しか )せざらん 乎 ( や ) 48 是故 ( このゆゑ )に 天 ( てん )に 在 ( いま )す 爾曹 ( なんぢら )の 父 ( ちち )の 完全 ( まったき )がごとく 爾曹 ( なんぢら )も 完全 ( まったく )すべし 第六章 [ ] なんぢら 人 ( ひと )に 見 ( み )せん 爲 ( ため )に 其義 ( そのただしき )を 人 ( ひと )の 前 ( まへ )に 行 ( なす )ことを 愼 ( つつしめ )もし 然 ( しから )ずば 天 ( てん )に 在 ( いま )す 爾曹 ( なんぢら )の 父 ( ちち )より 報賞 ( むくい )を 得 ( え )じ 2 是故 ( このゆゑ )に 施濟 ( ほどこし )を 行 ( なす )とき 人 ( ひと )の 榮 ( あがめ )を 得 ( え )ん 爲 ( ため )に 會堂 ( くわいだう )や 街衢 ( ちまた )にて 偽善者 ( ぎぜんしゃ )の 如 ( ごと )く 箛 ( らっぱ )を 己 ( おの )が 前 ( まへ )に 吹 ( ふか )しむる 勿 ( なか )れ 我 ( われ )まことに 爾曹 ( なんぢら )に 告 ( つげ )ん 彼等 ( かれら )は 既 ( すで )にその 報賞 ( むくい )を 得 ( え )たり 3 なんぢ 施濟 ( ほどこし )をするとき 右 ( みぎ )の 手 ( て )の 為 ( なす )ことを 左 ( ひだり )の 手 ( て )に 知 ( しら )する 勿 ( なか )れ 4 如此 ( かく )するは 其施濟 ( そのほどこし )の 隱 ( かく )れんが 爲 ( ため )なり 然 ( さら )ば 隱 ( かくれ )たるに 鑒 ( み )たまふ 爾 ( なんぢ )の 父 ( ちち )は 明顯 ( あらは )に 報 ( むくい )たまふべし 5 なんぢ 祈 ( いの )る 時 ( とき )に 偽善者 ( ぎぜんしゃ )の 如 ( ごとく )する 勿 ( なか )れ 彼等 ( かれら )は 人 ( ひと )に 見 ( み )られんが 爲 ( ため )に 会堂 ( くわいだう )や 街衢 ( ちまた )の 隅 ( すみ )に 立 ( たち )て 祈 ( いのる )ことを 好 ( このむ )われ 誠 ( まこと )に 爾曹 ( なんぢら )に 告 ( つげ )ん 彼等 ( かれら )は 既 ( すで )にその 報賞 ( むくい )を 得 ( え )たり 6 なんぢ 祈 ( いの )る 時 ( とき )は 嚴密 ( ひそか )なる 室 ( へや )にいり 戸 ( と )を 閉 ( とぢ )て 隱微 ( かくれ )たるに 在 ( いま )す 爾 ( なんぢ )の 父 ( ちち )に 祈 ( いの )れ 然 ( さら )ば 隱微 ( かくれ )たるに 鑒 ( み )たまふ 爾 ( なんぢ )の 父 ( ちち )は 明顯 ( あらは )に 報 ( むくい )たまふべし 7 爾曹祈 ( なんぢらいの )る 時 ( とき )に 異邦人 ( いはうじん )の 如 ( ごと )く 重複語 ( くりかへしごと )を 言 ( いふ )なかれ 彼 ( かれ ) [千六百五十五] 等 ( ら )は 言 ( ことば )おほきを 以 ( も )て 聽 ( きか )れんと 意 ( おも )へり 8 是故 ( このゆゑ )に 彼等 ( かれら )に 効 ( ならふ )こと 勿 ( なか )れ 爾曹 ( なんぢら )の 父 ( ちち )は 願 ( ねがは )ざる 先 ( さき )に 其需用物 ( そのなくてはならぬもの )を 知 ( しり )たまへばなり 9 然 ( され )ば 爾曹 ( なんぢら )かく 祈 ( いの )るべし 天 ( てん )に 在 ( まし )ます 我儕 ( われら )の 父 ( ちち )よ 願 ( ねがは )くは 爾名 ( みな )を 尊崇 ( あがめ )させ 給 ( たま )へ 10 爾國 ( みくに )を 臨 ( きた )らせ 給 ( たま )へ 爾旨 ( みこころ )の 天 ( てん )に 成 ( なる )ごとく 地 ( ち )にも 成 ( なさ )せ 給 ( たま )へ 11 我儕 ( われら )の 日用 ( にちよう )の 糧 ( かて )を 今日 ( けふ )も 與 ( あたへ )たまへ 12 我儕 ( われら )に 負債 ( おひめ )ある者を我儕がゆるす 如 ( ごと )く我儕の負債をも 免 ( ゆるし )たまえ 13 我儕 ( われら )を 試探 ( こころみ )に 遇 ( あは )せず 惡 ( あく )より 拯出 ( すくいいだ )し給へ 國 ( くに )と 権 ( ちから )と 榮 ( さかえ )は 窮 ( かぎり )りなく 爾 ( なんぢ )の 有 ( もの )なればなりアメン 14 爾曹 ( なんぢら )もし 人 ( ひと )の 罪 ( つみ )を 免 ( ゆる )さば 天 ( てん )に 在 ( まし )ます 爾曹 ( なんぢら )の 父 ( ちち )も 亦 ( また )なんぢらを 免 ( ゆる )し 給 ( たま )はん 15 然 ( され )どもし 人 ( ひと )の 罪 ( つみ )を 免 ( ゆる )さずは 爾曹 ( なんぢら )の 父 ( ちち )も 爾曹 ( なんぢら )の 罪 ( つみ )を 免 ( ゆる )し 給 ( たま )はざるべし 16 なんぢら 断食 ( だんじき )するとき 偽善者 ( ぎぜんしゃ )の 如 ( ごと )き 憂容 ( うきさま )をする 勿 ( なか )れ 彼等 ( かれら )は 断食 ( だんじき )を 人 ( ひと )に 見 ( みせ )ん 爲 ( ため )に 顔色 ( かほいろ )を 損 ( そこな )ふ 我 ( われ )まことに 爾曹 ( なんぢら )に 告 ( つげ )ん 彼等 ( かれら )は 既 ( すで )に 其報賞 ( そのむくい )を 得 ( え )たり 17 なんぢ 断食 ( だんじき )する 時 ( とき )は 首 ( かしら )に 膏 ( あぶら )をぬり 面 ( かほ )を 洗 ( あら )へ 18 如此 ( かく )するは 爾 ( なんぢ )の 断食人 ( だんじきひと )に 見 ( みえ )ずして 隱微 ( かくれ )たるに 在 ( いま )す 爾 ( なんぢ )の 父 ( ちち )に 現 ( あらは )れんが 爲 ( ため )なり 然 ( され )ば 隱微 ( かくれ )たるに 鑒 ( み )たまふ 爾 ( なんぢ )の 父 ( ちち )ハ 明顯 ( あらは )に 報 ( むくい )たまふべし 19 蠹 ( しみ )くひ 銹 ( さび )くさり 盗 ( ぬすびと )うがちて 竊 ( ぬす )む 所 ( ところ )の 地 ( ち )に 財 ( たから )を 蓄 ( たくは )ふること 勿 ( なか )れ 20 蠹 ( しみ )くひ 銹 ( さび )くさり 盗穿 ( ぬすびとうがち )て 竊 ( ぬすま )ざる 所 ( ところ )の 天 ( てん )に 財 ( たから )を 蓄 ( たくは )ふべし 21 蓋 ( そは )なんぢらの 財 ( たから )の 在 ( ある )ところに 心 ( こころ )も 亦 ( また )ある 可 ( べけ )れバ 也 ( なり ) 22 身 ( み )の 光 ( ひかり )ハ 目 ( め )なり 若 ( もし )なんぢの 目瞭 ( めあきら )かならバ 全身 ( ぜんしん )も 亦明 ( またあきらか )なるべし 23 若 ( もし )なんぢの 目眊 ( めあしか )らバ 全身暗 ( ぜんしんくら )かるべし 是故 ( このゆえ )に 爾 ( なんぢ )の 中 ( うち )の 光 ( ひかり )もし 暗 ( くら )からバ 其暗 ( そのくらき )こと 如何 ( いか )に 大 ( おほい )ならず 乎 ( や ) 24 人 ( ひと )ハ 二人 ( ふたり )の 主 ( しゅ )に 事 ( つかふ )ること 能 ( あたは )ず 蓋 ( そは )これを 悪 ( にくみ )かれを 愛 ( いつくし )み 此 ( これ )を 親 ( したし )み 彼 ( かれ )を 疎 ( うとむ )べけバ 也 ( なり )なんぢら 神 ( かみ )と 財 ( たから )に 兼事 ( かねつかふ )ること 能 ( あた )はず 25 是故 ( このゆゑ )に 我 ( われ )なんぢらに 告 ( つげ )ん 生命 ( いのち )の 爲 ( ため )に 何 ( なに )を 食 ( くら )ひ 何 ( なに )を 飲 ( のみ )また 身體 ( からだ )の 爲 ( ため )に 何 ( なに )を 衣 ( き )んと 憂慮 ( おもひわづらふ )こと 勿 ( なか )れ 生命 ( いのち )は 糧 ( かて )より 優 ( まさ )り 身體 ( からだ )は 衣 ( ころも )よりも 優 ( まさ )れる 者 ( もの )ならず 乎 ( や ) 26 天空 ( そら )の 鳥 ( とり )を 見 ( み )よ 稼 ( まく )ことなく 穡 ( かる )ことを 爲 ( せ )ず 倉 ( くら )に 蓄 ( たくは )ふることなし 然 ( しか )るに 爾曹 ( なんぢら )の 天 ( てん ) [千六百五十六]の 父 ( ちち )ハ 之 ( これ )を 養 ( やしな )ひ 給 ( たま )へり 爾曹之 ( なんぢらこれ )よりも 大 ( おほい )に 勝 ( すぐ )るゝ 者 ( もの )ならず 乎 ( や ) 27 爾曹 ( なんぢら )のうち 誰 ( たれ )が 能 ( よく )おもひ 煩 ( わづら )ひて 其生命 ( そのいのち )を 寸陰 ( すんいん )も 延得 ( のべえ )んや 28 また 何故 ( なにゆえ )に 衣 ( ころも )のことを 思 ( おもひ )わづらうふや 野 ( の )の 百合花 ( ゆり )ハ 如何 ( いかに )して 長 ( そだつ )かを 思 ( おも )へ 勞 ( つとめ )ず 紡 ( つむ )がざる 也 ( なり ) 29 われ 爾曹 ( なんぢら )に 告 ( つげ )ん ソロモンの 榮華 ( えいぐわ )の 極 ( きはみ )の 時 ( とき )だにもその 其裝 ( そのよそをひ )この 花 ( はな )の 一 ( ひとつ )に 及 ( しか )ざりき 30 神 ( かみ )は 今日野 ( けふの )に 在 ( あり )て 明日爐 ( あすろ )に 投入 ( なげいれ )らるゝ 草 ( くさ )をも 如此 ( かく )よそはせ 給 ( たま )へバ 況 ( まし )て 爾曹 ( なんぢら )をや 嗚呼信仰 ( あゝしんかう )うすき 者 ( もの )よ 31 然 ( され )バ 何 ( なに )を 食 ( くら )ひ 何 ( なに )を 飲 ( のみ )なにを 衣 ( き )んとて 思 ( おもひ )わづらふ 勿 ( なか )れ 32 此 ( これ )みな 異邦人 ( いはうじん )の 求 ( もと )むる 者 ( もの )なり 爾曹 ( なんぢら )の 天 ( てん )の 父 ( ちち )は 凡 ( すべ )て 此等 ( これら )のものゝ 必需 ( なくてならぬ )ことを 知 ( しり )たまへり 33 爾曹 ( なんぢら )まづ 神 ( かみ )の 國 ( くに )と 其義 ( そのたゞしき )とを 求 ( もとめ )よ 然 ( さら )バ 此等 ( これら )のものハ 皆 ( みな )なんぢらに 加 ( くはへ )らるべし 34 是故 ( このゆゑ )に 明日 ( あす )のことを 憂慮 ( おもひわづらふ )なかれ 明日 ( あす )は 明日 ( あす )のことを 思 ( おもひ )わづらへ 一日 ( いちにち )の 苦勞 ( くろう )は 一日 ( いちにち )にて 足 ( たれ )り 第七章 [ ] 人 ( ひと )を 議 ( ぎ )すること 勿 ( なか )れ 恐 ( おそら )くハ 爾曹 ( なんぢら )も 亦議 ( またぎ )されん 2 爾曹 ( なんぢら )が 人 ( ひと )を 議 ( ぎ )する 如 ( ごと )く 己 ( おのれ )も 議 ( ぎ )せらるべし 爾曹 ( なんぢら )が 人 ( ひと )を 量 ( はかる )ごとく 己 ( おのれ )も 量 ( はか )らるべし 3 なんぢ 兄弟 ( きゃうだい )の 目 ( め )にある 物屑 ( ちり )を 視 ( み )て 己 ( おの )が 目 ( め )にある 梁木 ( うつばり )を 知 ( しら )ざるハ 何 ( なん )ぞや 4 己 ( おのれ )の 目 ( め )にある 梁木 ( うつばり )のあるに 如何 ( いか )で 兄弟 ( きゃうだい )に 對 ( むかひ )て 爾 ( なんぢ )が 目 ( め )にある 物屑 ( ちり )を 我 ( われ )に 取 ( とら )せよと 曰 ( いふ )ことを 得 ( え )んや 5 偽善者 ( ぎぜんしゃ )よ 先 ( まづ )おのれの 目 ( め )より 梁木 ( うつばり )をとれ 然 ( さら )バ 兄弟 ( きゃうだい )の 目 ( め )より 物屑 ( ちり )を 取得 ( とりう )るやう 明 ( あきら )かに 見 ( みゆ )べし 6 犬 ( いぬ )に 聖物 ( きよきもの )を 與 ( あた )ふる 勿 ( なか )れまた 豕 ( ぶた )の 前 ( まへ )に 爾曹 ( なんぢら )の 眞珠 ( しんじゅ )を 投與 ( なげあたふ )る 勿 ( なか )れ 恐 ( おそら )くハ 足 ( あし )にて 之 ( これ )を 踐 ( ふみ )ふりかへりて 爾曹 ( なんぢら )を 噬 ( かみ )やぶらん 7 求 ( もとめ )よ 然 ( さら )バ 與 ( あたへ )られ 尋 ( たづね )よ 然 ( さら )バあひ 門 ( もん )を 叩 ( たゝけ )よ 然 ( さら )ば 開 ( ひら )かるゝことを 得 ( え )ん 8 蓋 ( そは )すべて 求 ( もとむ )る 者 ( もの )ハえ 尋 ( たづぬ )る 者 ( もの )ハあひ 門 ( もん )を 叩 ( たゝ )く 者 ( もの )ハ 開 ( ひら )かる 可 ( べけ )ればなり 9 爾曹 ( なんぢら )のうち 誰 ( たれ )か 其子 ( そのこ )パンを 求 ( もとめ )んに 石 ( いし )を 予 ( あた )へんや 10 また 魚 ( うを )を 求 ( もとめ )んに 蛇 ( へび )を 予 ( あたへ )んや 11 然 ( され )バ 爾曹惡 ( なんぢらあし )き 者 ( もの )ながら 善賜 ( よきたまもの )を 其子 ( そのこ )に 與 ( あた )ふるを 知 ( しる )まして 天 ( てん )に 在 ( いま )す 爾曹 ( なんぢら )の 父 ( ちち )ハ 求 ( もとむ )る 者 ( もの )に 善物 ( よきもの )を 予 ( あたへ )ざらん 乎 ( や ) 12 是故 ( このゆゑ ) [千六百五十七]に 凡 ( すべ )て 人 ( ひと )に 爲 ( せ )られんと 欲 ( おもふ )ことハ 爾曹 ( なんぢら )また 人 ( ひと )にも 其 ( その )ごとく 爲 ( せ )よ 是律法 ( これおきて )と 預言者 ( よげんしゃ )なる 也 ( なり ) 13 窄 ( せま )き 門 ( もん )より 入 ( い )れよ 沈淪 ( ほろび )に 至 ( いた )る 路 ( みち )ハ 濶 ( ひろく )その 門 ( もん )ハ 大 ( おほい )なり 此 ( これ )より 入 ( い )るもの 多 ( おほ )し 14 命 ( いのち )に 至 ( いた )る 路 ( みち )ハ 窄 ( せまく )その 門 ( もん )ハ 小 ( ちひさ )し 其路 ( そのみち )を 得 ( うる )もの 少 ( まれ )なり 15 僞 ( いつはり )の 預言者 ( よげんしゃ )を 謹 ( つゝしめ )よ 彼等 ( かれら )ハ 綿羊 ( めんやう )の 姿 ( すがた )にて 爾曹 ( なんぢら )に 來 ( きた )れども 内 ( うち )ハ 殘狼 ( あらきおほかみ )なり 16 是 ( これ )その 果 ( み )に 由 ( より )て 知 ( しる )べし 誰 ( たれ )が 荊棘 ( いばら )より 葡萄 ( ぶだう )をとり 蒺蔾 ( あざみ )より 無花果 ( いちじく )を 採 ( とる )ことをせん 17 凡 ( すべ )て 善樹 ( よきき )ハ 善果 ( よきみ )を 結 ( むす )び 悪樹 ( あしきき )ハ 悪果 ( あしきみ )を 結 ( むす )べり 18 善樹 ( よきき )ハ 悪果 ( あしきみ )を 結 ( むす )バず 悪樹 ( あしきき )ハ 善果 ( よきみ )を 結 ( むす )ぶこと 能 ( あたは )ざる 也 ( なり ) 19 凡 ( おほよ )そ 善果 ( よきみ )を 結 ( むすば )ざる 樹 ( き )ハ 斫 ( きら )れて 火 ( ひ )に 投入 ( なげいれ )らる 20 是故 ( このゆゑ )に 其果 ( そのみ )に 由 ( より )て 之 ( これ )を 知 ( しる )べし 21 我 ( われ )を 召 ( よび )て 主 ( しゅ )よ 主 ( しゅ )よと 曰 ( いふ )もの 盡 ( ことゞゝ )く 天国 ( てんこく )に 入 ( いる )に 非 ( あら )ず 唯 ( たゞ )これに 入者 ( いるもの )ハ 我天 ( わがてん )に 在 ( いま )す 父 ( ちち )の 旨 ( むね )に 遵 ( したが )ふ 者 ( もの )のみ 也 ( なり ) 22 其日 ( そのひ )われに 語 ( かたり )て 主 ( しゅ )よ 主 ( しゅ )よ 主 ( しゅ )の 名 ( な )に 託 ( より )てをしへ 主 ( しゅ )の 名 ( な )に 託 ( より )て 鬼 ( おに )をおひ 主 ( しゅ )の 名 ( な )に 託 ( より )て 多 ( おほ )く 異能 ( ことなるわざ )を 行 ( なし )しに 非 ( あら )ずやと 云 ( いふ )もの 多 ( おほ )からん 23 其時 ( そのとき )かれらに 告 ( つげ )われ 甞 ( かつ )て 爾曹 ( なんぢら )を 知 ( しら )ず 惡 ( あく )をなす 者 ( もの )よ 我 ( われ )を 離去 ( はなれされ )と 曰 ( いは )ん 24 是故 ( このゆゑ )に 凡 ( すべ )てわがこの 言 ( ことば )を 聽 ( きゝ )て 行 ( おこな )ふ 者 ( もの )を 磐 ( いは )の 上 ( うへ )に 家 ( いへ )を 建 ( たて )たる 智人 ( かしこきひと )に 譬 ( たと )えん 25 雨 ( あめ )ふり 大水 ( おほみづ )いで 風 ( かぜ )ふきて 其家 ( そのいへ )を 撞 ( うて )ども 倒 ( たふる )ることなし 是磐 ( これいは )を 基礎 ( いしずゑ )と 爲 ( なし )たれば 也 ( なり ) 26 凡 ( すべ )て 我 ( わが )この 言 ( ことば )を 聽 ( きゝ )て 行 ( おこな )はざる 者 ( もの )を 沙 ( すな )の 上 ( うへ )に 家 ( いへ )を 建 ( たて )たる 愚 ( おろか )なる 人 ( ひと )に 譬 ( たと )へん 27 雨 ( あめ )ふり 大水 ( おほみづ )いで 風 ( かぜ )ふきて 其家 ( そのいへ )を 撞 ( うて )バ 終 ( つい )には 倒 ( たふれ )てその 傾覆大 ( たふれおほい )なり 28 イエスこれらの 言 ( こと )を 語竟 ( かたりはて )たまへるとき 集 ( あつま )りたる 人々 ( ひとゞゝ )その 教 ( おしへ )を 駭 ( おどろ )きあへり 29 そハ 學者 ( がくしゃ )の 如 ( ごと )くならず 權威 ( けんゐ )を 有 ( もて )る 者 ( もの )の 如 ( ごと )く 教 ( おしへ )たまへバ 也 ( なり ) 第八章 [ ] イエス 山 ( やま )を 下 ( くだり )しとき 多 ( おほく )の 人々 ( ひとゞゝ )これに 從 ( したが )へり 2 癩病 ( らいびょう )の 者 ( もの )きたり 拜 ( はい )して 曰 ( いひ )けるハ 主 ( しゅ )もし 旨 ( こころ )に 適 ( かなふ )ときハ 我 ( われ )を 潔 ( きよく )なし 得 ( う )べし 3 イエス 手 ( て )を 伸 ( のべ )かれに 按 ( つけ )て 我旨 ( わがこころ )に 適 ( かな )へり 潔 ( きよく )なれと 曰 ( いひ )けれバ 癩病 ( らいびょう )たゞちに 潔 ( きよま )れり 4 イエス 彼 ( かれ )に 曰 ( いひ )けるは 慎 ( つつしみ )て 人 ( ひと )に 告 ( つぐ )るなかれ 唯 ( ただ )ゆきて 己 ( おのれ )を 祭司 ( さいし )に 見 ( み )せ 且 ( かつ )モーセが [千六百五十八] 命 ( めい )ぜし 禮物 ( そなへもの )を 獻 ( さゝげ )て 彼等 ( かれら )に 證據 ( しょうこ )をせよ 5 イエス、 カペナウンに 入 ( いり )しとき 百夫 ( ひゃくにん )の 長 ( かしら )きたり 願 ( ねがふ )て 曰 ( いひ )けるは 6 主 ( しゅ )よ 我僕癱瘋 ( わがしもべちゅうぶ )をやみ 家 ( いへ )に 臥 ( ふし )ゐて 甚 ( はなは )だ 惱 ( なや )めり 7 イエス 曰 ( いひ )けるハ 我 ( われ )ゆきて 之 ( これ )を 醫 ( いや )すべし 8 百夫 ( ひゃくにん )の 長 ( かしら )こたへけるハ 主 ( しゅ )よ 我 ( われ )なんぢを 我 ( わ )が 屋下 ( やねのした )に 入奉 ( いれまつ )るハ 恐 ( おそ )れ 多 ( おほ )し 唯一言 ( ただひとこと )を 出 ( いだ )し 給 ( たま )ハゞ 我僕 ( わがしもべ )は 愈 ( いえ )ん 9 蓋 ( そは )われ 人 ( ひと )の 權威 ( けんい )の 下 ( した )にある 者 ( もの )なるに 我下 ( わがした )に 亦兵卒 ( またへいそつ )ありて 此 ( これ )に 往 ( ゆけ )と 曰 ( いへ )ばゆき 彼 ( かれ )に 來 ( きた )れと 曰 ( いへ )ば 來 ( きた )る 我僕 ( わがしもべ )に 此 ( これ )を 行 ( なせ )と 曰 ( いへ )ば 則 ( すなは )ち 行 ( なす )が 故 ( ゆゑ )なり 10 イエスこれを 聞 ( きゝ )て 奇 ( あやし )み 從 ( したが )へる 人々 ( ひとゞゝ )に 曰 ( いひ )けるハ 我 ( われ )まことに 爾曹 ( なんぢら )に 告 ( つげ )ん イスラエルの 中 ( うち )にだに 未 ( いま )だ 斯 ( かゝ )る 篤信 ( あつきしん )に 遇 ( あは )ざる 也 ( なり ) 11 われ 爾曹 ( なんぢら )に 告 ( つげ )ん 多 ( おほく )の 人々東 ( ひとゞゝひがし )より 西 ( にし )より 來 ( きた[り:落植字?] )て アブラハム、 イサク、 ヤコブと 偕 ( とも )に 天国 ( てんこく )に 坐 ( ざ )し 12 國 ( くに )の 諸子 ( こども )は 外 ( そと )の 幽暗 ( くらき )に 逐出 ( おいいだ )され 其処 ( そこ )にて 哀哭切齒 ( かなしみはがみ )すること 有 ( あ )らん 13 イエス 百人 ( ひゃくにん )の 長 ( かしら )に 往 ( ゆけ )なんぢが 信仰 ( しんかう )の 如 ( ごと )く 爾 ( なんぢ )に 成 ( なる )べしと 曰 ( いひ )たまへる 其時 ( そのとき )に 僕 ( しもべ )ハ 愈 ( いえ )たり 14 イエス、 ペテロの 家 ( いへ )に 入 ( いり )その 岳母 ( しうとめ )の 熱 ( ねつ )を 煩 ( わづら )ひ 伏 ( ふし )ゐたるを 見 ( み )て 15 その 手 ( て )に 捫 ( さはり )ければ 則 ( すなは )ち 熱 ( ねつ )されり 婦 ( をんな )おきて 彼等 ( かれら )に 事 ( つか )ふ 16 日暮 ( ひくれ )たるとき 人々鬼 ( ひとゞゝおに )に 憑 ( つか )れたる 者 ( もの )を 多 ( おほ )く 携來 ( つれきたり )ければ イエス 言 ( ことば )にて 鬼 ( おに )を 逐出 ( おひいだ )し 病 ( やまひ )ある 者 ( もの )を 悉 ( ことゞゝ )く 醫 ( いや )せり 17 預言者 ( よげんしゃ ) イザヤに 託 ( より )て 自 ( みづか )ら 我儕 ( われら )の 恙 ( わづらひ )を 受 ( うけ )われらの 病 ( やまひ )を 負 ( おふ )と 曰 ( いひ )たまひしに 應 ( かなは )せんが 爲 ( ため )なり 18 偖 ( さて ) イエス 多 ( おほく )の 人々 ( ひとゞゝ )の 己 ( おのれ )を 環 ( めぐれ )るを 見 ( み )て 弟子 ( でし )に 命 ( めい )じ 向 ( むかふ )の 岸 ( きし )に 往 ( ゆか )んとし 給 ( たまひ )しに 19 ある 學者 ( がくしゃ )きたりて 曰 ( いひ )けるが 師 ( し )よ 何処 ( いづこ )へ 往給 ( ゆきたま )ふとも 我從 ( われしたが )はん 20 イエス 之 ( これ )に 曰 ( いひ )けるは 狐 ( きつね )ハ 穴 ( あな )あり 天空 ( そら )の 鳥 ( とり )ハ 巣 ( す )あり 然 ( され )ど 人 ( ひと )の 子 ( こ )ハ 枕 ( まくら )する 所 ( ところ )なし 21 また 弟子 ( でし )の 一人 ( ひとり )いひけるハ 主 ( しゅ )よ 先 ( まづ )ゆきて 父 ( ちゝ )を 葬 ( はうむ )ることを 我 ( われ )に 容 ( ゆる )せ 22 イエス 曰 ( いひ )けるは 我 ( われ )に 從 ( したが )へ 死 ( しに )たる 者 ( もの )に 其死 ( そのしに )し 者 ( もの )を 葬 ( はうむら )せよ 23 イエス 舟 ( ふね )に 登 ( のり )ければ 弟子等 ( でしら )も 之 ( これ )に 從 ( したが )ふ 24 此 ( この )とき 大 ( おほい )なる 颶風 ( はやて )おこりて 舟 ( ふね )を 蔽 ( おおふ )ばかりなる 浪 ( なみ )たちしに イエスは 寝 ( いね )たり 25 弟子等 ( でしたち )これに 近 ( ちかづ )きて 醒 ( おこ )し 曰 ( いひ ) [千六百五十九]けるハ 主 ( しゅ )よ 救 ( すくい )たまへ 我儕亡 ( われらほろび )んとす 26 イエス 彼 ( かれら )に 曰 ( いひ )けるは 信仰 ( しんかう )うすき 者 ( もの )よなんぞ 懼 ( おそる )るや 遂 ( つひ )に 起 ( おき )て 風 ( かぜ )と 海 ( うみ )とを 斥 ( いましめ )ければ 大 ( おほい )に 平息 ( おだやか )になりぬ 27 人々奇 ( ひとゞゝあやしみ )て 曰 ( いひ )けるは 此 ( こ )ハ 如何 ( いか )なる 人 ( ひと )ぞ 風 ( かぜ )も 海 ( うみ )も 之 ( これ )に 從 ( したが )ひたり 28 イエス 向 ( むかふ )の 岸 ( きし )なる ガダラ 人 ( びと )の 地 ( ち )に 至 ( いた )れるとき 鬼 ( おに )に 憑 ( つか )れたる 二人 ( ふたり )のもの 墓 ( はか )より 出 ( いで )て 彼 ( かれ )を 迎 ( むか )ふ 猛 ( たけき )こと 甚 ( はなはだ )しくして 其途 ( そのみち )を 人 ( ひと )の 過 ( すぐ )るを 能 ( あた )ハざりしほど 也 ( なり ) 29 かれら 呼叫 ( さけび )て 曰 ( いひ )けるは 神 ( かみ )の 子 ( こ ) イエスよ 我儕 ( われら )なんぢと 何 ( なん )の 與 ( かゝはり )あらん 乎 ( や )いまだ 時 ( とき )いたらざるに 我儕 ( われら )を 責 ( せめ )んとて 此處 ( こゝ )に 來 ( きた )るか 30 遥 ( はるか )はなれて 豕 ( ぶた )の 多 ( おほく )のむれ 食 ( しょく )し 居 ( ゐ )けれバ 31 鬼 ( おに ) イエスに 求 ( ねがひ )て 曰 ( いひ )けるは 若 ( もし )われらを 逐出 ( おひいだ )さんとならバ 豕 ( ぶた )の 群 ( むれ )に 入 ( いる )ことを 容 ( ゆる )せ 32 彼等 ( かれら )に 往 ( ゆけ )と 曰 ( いひ )ければ 鬼 ( おに )いでゝ 豕 ( ぶた )の 群 ( むれ )に 入 ( いり )しに 總 ( すべて )のむれ 山坡 ( さか )より 逸 ( かけ )て 海 ( うみ )にいり 水 ( みづ )に 死 ( し )にたり 33 牧者 ( かふもの )ども 邑 ( むら )に 逃去 ( にげゆき )て 此事 ( このこと )と 鬼 ( おに )に 憑 ( つか )れたりし 者 ( もの )のことを 告 ( つげ )けれバ 34 イエスに 逢 ( あは )んとて 邑 ( むら )の 者擧 ( ものこぞり )て 出 ( いで )きたり 彼 ( かれ )を 見 ( み )て 此境 ( このさかひ )を 出 ( いで )んことを 願 ( ねが )へり 第九章 [ ] イエス 舟 ( ふね )に 登 ( のり )わたりて 故邑 ( ふるさと )に 至 ( いたり )けれバ 2 癱瘋 ( ちゅうぶ )にて 床 ( とこ )に 臥 ( ふし )たる 者 ( もの )を 人々舁來 ( ひとゞゝかききた )れり イエス 彼等 ( かれら )が 信 ( しん )ずるを 見 ( み )て 癱瘋 ( ちゅうぶ )の 者 ( もの )に 曰 ( いひ )けるハ 子 ( こ )よ 心安 ( こゝろやす )かれ 爾 ( なんぢ )の 罪赦 ( つみゆるさ )れたり 3 ある 學者 ( がくしゃ )たち 心 ( こころ )の 中 ( うち )に 謂 ( いひ )けるハ 此人 ( このひと )は 褻瀆 ( けがすこと )を 言 ( いへ )り 4 イエスその 意 ( おもひ )を 知 ( しり )て 曰 ( いひ )けるハ 爾曹 ( なんぢら )いかなれバ 心 ( こころ )に 惡 ( あく )を 懐 ( おもふ )や 5 爾 ( なんぢ )の 罪赦 ( つみゆる )されたりと 言 ( いふ )と 起 ( おき )て 歩 ( あゆ )めと 言 ( いふ )と 孰 ( いづれ )か 易 ( やす )き 6 それ 人 ( ひと )の 子 ( こ )の 地 ( ち )にて 罪 ( つみ )を 赦 ( ゆる )す 權 ( ちから )あることを 爾曹 ( なんぢら )に 知 ( しら )せんとて 遂 ( つひ )に 癱瘋 ( ちゅうぶ )の 者 ( もの )に 起 ( おき )て 床 ( とこ )をとり 家 ( いへ )に 歸 ( かへ )れと 曰 ( いひ )けれバ 7 起 ( おき )て 其家 ( そのいへ )に 歸 ( かへ )りぬ 8 人々 ( ひとゞゝ )これを 見 ( み )て 奇 ( あやし )み 此 ( かく )の 如 ( ごと )き 權 ( ちから )を 人 ( ひと )に 賜 ( たまひ )し 神 ( かみ )を 崇 ( あがめ )たり 9 イエス 此 ( こゝ )より 進往 ( すゝみゆき ) マタイと 名 ( なづ )くる 人 ( ひと )の 税關 ( やくしょ )に 座 ( ざ )し 居 ( ゐ )るけるを 見 ( み )て 我 ( われ )に 從 ( したが )へと 言 ( いひ )ければ 起 ( たち )て 從 ( したが )へり 10 イエス 彼 ( かれ )が 家 ( いへ )に 食 ( しょく )するとき 税吏罪 ( みつぎとりつみ )ある 人 ( ひと )おほく 來 ( きたり )て イエス 及 ( および )その 弟子 ( でし )と 偕 ( とも )に 坐 ( ざ )しけれバ 11 パリサイの 人之 ( ひとこれ )を 見 ( み )て 其弟 ( そので ) [千六百六十] 子 ( し )に 言 ( いひ )けるは 爾曹 ( なんぢら )の 師 ( し )は 何故税吏 ( なにゆえみつぎとり )や 罪 ( つみ )ある 人 ( ひと )と 偕 ( とも )に 食 ( しょく )する 乎 ( か ) 12 イエス 聞 ( きゝ )て 彼等 ( かれら )に 言 ( いひ )けるは 康強 ( すこやか )なる 者 ( もの )ハ 医者 ( いしゃ )の 助 ( たすけ )を 需 ( もとめ )ず 唯病 ( たゞやまい )ある 者 ( もの )これを 需 ( もとむ ) 13 われ 衿恤 ( あわれみ )を 欲 ( このみ )て 祭祀 ( まつり )を 欲 ( このま )ずといふ 此 ( こ )ハ 如何 ( いか )なる 意 ( こころ )か 往 ( ゆき )て 学 ( まな )ぶべし 夫 ( それ )わが 來 ( きた )るは 義人 ( ただしきひと )を 招 ( まねく )ために 非 ( あら )ず 罪 ( つみ )ある 人 ( ひと )を 招 ( まね )きて 悔改 ( くいあらため )させんが 爲 ( ため )なり 14 其時 ( そのとき ) ヨハ子の 弟子 ( でし ) イエスに 来 ( きた )りて 曰 ( いひ )けるは 我儕 ( われら )とパリサイの 人 ( ひと )はしばゝゞ 断食 ( だんじき )するに 師 ( し )の 弟子 ( でし )の 断食 ( だんじき )せざるは 何故 ( なにゆえ )ぞ 15 イエス 彼等 ( かれら )に 曰 ( いひ )けるは 新郎 ( はなむこ )の 友 ( ともだち )その 新郎 ( はなむこ )と 偕 ( とも )に 居 ( をる )うちは 哀 ( かなし )むことを 得 ( え )んや 將來新郎 ( のちはなむこ )をひきとらるゝ 日 ( ひ )きたらん 其時 ( そのとき )には 断食 ( だんじき )すべき 也 ( なり ) 16 新 ( あたらし )き 布 ( ぬの )を 以 ( も )て 舊 ( ふる )き 衣 ( ころも )を 補 ( つくろ )ふ 者 ( もの )ハあらじ 蓋 ( そは )つくろふ 所 ( ところ )のもの 反 ( かへっ )てこれを 壞 ( やぶり )その 綻 ( ほころ )び 尤 ( もっと )も 甚 ( はなは )だしからん 17 また 新 ( あたらし )き 酒 ( さけ )を 舊 ( ふる )き 革嚢 ( かはぶくろ )に 盛 ( いる )る 者 ( もの )ハあらじ 若 ( もし )しかせバ 嚢 ( ふくろ )はりさけ 酒 ( さけ )もれいでゝ 其嚢 ( そのふくろ )も 亦壞 ( またすた )らん 新 ( あたらし )き 嚢 ( ふくろ )に 新 ( あたらし )き 酒 ( さけ )を 盛 ( いれ )なバ 兩 ( ふたつ )ながら 存 ( たもつ )べし 18 イエス 彼等 ( かれら )に 此事 ( このこと )を 言 ( いへ )る 時 ( とき )ある 宰 ( つかさ )きたり 拜 ( はい )して 曰 ( いひ )けるは 我女 ( わがむすめ )いま 既 ( すで )に 死 ( しね )り 來 ( きたり )て 彼 ( かれ )に 手 ( て )を 按 ( つけ )たまはゞ 生 ( いく )べし 19 イエス 起 ( たち )て 彼 ( かれ )に 從 ( したが )ひ 其弟子 ( そのでし )と 偕 ( とも )に 往 ( ゆく ) 20 十二年血漏 ( じふにねんちろう )を 患 ( わづら )へる 婦 ( をんな )うしろに 來 ( きたり )て 其衣 ( そのころも )の 裾 ( すそ )に 捫 ( さは )れり 21 蓋 ( そは )もし 衣 ( ころも )にだにも 捫 ( さは )らバ 愈 ( いえ )んと 意 ( おも )へバなり 22 イエスかへり 婦 ( をんな )を 見 ( み )て 曰 ( いひ )けるハ 女 ( をんな )よ 心安 ( こゝろやす )かれ 爾 ( なんぢ )の 信仰 ( しんかう )なんぢを 愈 ( いや )せり 即 ( すなは )ち 婦 ( をんな )この 時 ( とき )より 愈 ( いゆ ) 23 イエス 宰 ( つかさ )の 家 ( いへ )に 入 ( いり )しに 笛 ( ふえ )ふく 者 ( もの )および 多 ( おほく )の 人 ( ひと )の 泣咷 ( なきさはぐ )を 見 ( み )て 24 之 ( これ )に 曰 ( いひ )けるハ 退 ( しりぞ )け 女 ( むすめ )ハ 死 ( しね )るに 非 ( あら )ずたゞ 寝 ( いね )たるのみ 人々 ( ひとゞゝ ) イエスを 晒笑 ( あざわら )ふ 25 彼等 ( かれら )を 出 ( いだ )しゝ 後 ( のち )いりて 其手 ( そのて )を 執 ( とり )しに 女起 ( むすめおき )たり 26 この 聲名 ( きこえ )あまねく 其地 ( そのち )に 播 ( ひろが )りぬ 27 イエス 此 ( こゝ )を 去 ( さる )とき 二人 ( ふたり )の 瞽者 ( めしひ )したがひて 呼 ( よび )いひけるハ ダビデの 裔 ( こ )よ 我儕 ( われら )を 憐 ( あはれ )み 給 ( たま )へ 28 イエス 家 ( いへ )に 入 ( いり )しに 瞽者 ( めしひ )きたりければ 彼等 ( かれら )に 曰 ( いひ )たまひけるハ 我 ( われ )この 事 ( こと )を 行得 ( なしう )ると 信 ( しん )ずるや 答 ( こたへ )けるハ 主 ( しゅ )よ 然 ( しか )り 29 イエス 彼等 ( かれら )の 目 ( め )に 手 ( て )を 按 ( つけ )て 爾曹 ( なんぢら )の 信 ( しん )ずる 如 ( ごと ) [千六百六十一]く 爾曹 ( なんぢら )に 成 ( なる )べしと 曰 ( いひ )けれバ 30 其目 ( そのめ )ひらけたり イエス 嚴 ( きびし )く 戒 ( いましめ )て 之 ( これ )に 曰 ( いひ )けるは 慎 ( つゝしみ )て 人 ( ひと )に 知 ( しら )する 勿 ( なか )れ 31 然 ( され )ども 彼等 ( かれら )いでて 遍 ( あまね )く 其地 ( そのち )に イエスの 名 ( な )を 播 ( ひろ )めたり 32 瞽者 ( めしひ )の 出 ( いづ )るとき 人々鬼 ( ひとゞゝおに )に 憑 ( つか )れたる 喑啞 ( おふし )を イエスに 携來 ( つれきた )りしに 33 鬼 ( おに )おひいだされて 喑啞 ( おふし )ものいへり 衆人 ( ひとゞゝ )あやしみ 曰 ( いひ )けるは イスラエルの 中 ( うち )にも 未 ( いま )だ 斯 ( かゝ )る 事 ( こと )ハ 見 ( みえ )ざりき 34 パリサイの 人 ( ひと )いひけるハ 彼鬼 ( かれおに )の 王 ( かしら )に 藉 ( より )て 鬼 ( おに )を 逐出 ( おひいだ )せる 也 ( なり ) 35 イエス 遍 ( あまね )く 郷邑 ( むらざと )を 廻 ( めぐり )その 會堂 ( くわいだう )にて 教 ( をしへ )をなし 天国 ( てんこく )の 福音 ( ふくいん )を 宣傳 ( のべつた )へ 民 ( たみ )の 中 ( うち )なる 諸 ( すべて )の 病 ( やまひ )すべての 疾 ( わづらひ )を 愈 ( いや )せり 36 牧者 ( かふもの )なき 羊 ( ひつじ )の 如 ( ごと )く 衆人 ( ひとゞゝ )なやみ 又流離 ( またちりぢり )になりし 故 ( ゆゑ )に 之 ( これ )を 見 ( み )て 憫 ( あはれ )みたまふ 37 其 ( その )とき 弟子等 ( でしたち )に 曰給 ( いひたまひ )けるは 収稼 ( かりいれもの )は 多 ( おほ )く 工人 ( はたらくもの )は 少 ( すくな )し 38 故 ( ゆゑ )に 其稼主 ( そのもちぬし )に 工人 ( はたらくもの )を 収稼場 ( かりいれば )に 送 ( おくら )んことを 願 ( ねが )ふべし 第十章 [ ] 偖 ( さて ) イエスその 十二弟子 ( じふにでし )を 召彼等 ( よびかれら )に 汚 ( けがれ )たる 鬼 ( おに )を 逐出 ( おひいだ )し 又 ( また )すべての 病 ( やまひ )すべての 疾 ( わづらひ )を 愈 ( いや )す 權 ( ちから )を 賜 ( たま )へり 2 その 十二使徒 ( じふにしと )の 名 ( な )は 左 ( さ )の 如 ( ごと )し 首 ( はじめ )には ペテロと 名 ( な )づけ 給 ( たま )ひし シモンその 兄弟 ( きゃうだい ) アンデレ、 ゼベダイの 子 ( こ ) ヤコブその 兄弟 ( きゃうだい ) ヨハ子 3 ピリポ、 バルトロマイ、 トマス、 税吏 ( みつぎとり ) マタイ、 アルパイの 子 ( こ )なる ヤコブ、 タッダイと 名 ( な )づくる レッパイ 4 カナンの シモン、 イスカリオテの ユダ 是 ( これ )すなはち イエスを 賣 ( わた )しゝ 者 ( もの )なり 5 イエスこの 十二 ( じふに )を 遣 ( つかは )さんとして 命 ( めい )じ 曰 ( いひ )けるは 異邦 ( いはう )の 途 ( みち )に 往 ( ゆく )なかれ 又 ( また ) サマリア 人 ( びと )の 邑 ( むら )に 入 ( いる )なかれ 6 惟 ( ただ ) イスラエルの 家 ( いへ )の 迷 ( まよ )へる 羊 ( ひつじ )に 往 ( ゆけ ) 7 往 ( ゆき )て 天国近 ( てんこくちかき )に 在 ( あり )と 宣傳 ( のべつたへ )よ 8 病 ( やまひ )の 者 ( もの )を 醫 ( いや )し 癩病 ( らいびょう )を 潔 ( きよく )し 死 ( しに )たる 者 ( もの )を 甦 ( よみがへ )らせ 鬼 ( おに )を 逐出 ( おひいだ )すことをせよ 爾曹價 ( なんぢらあたひ )なしに 受 ( うけ )たれば 亦價 ( またあたひ )なしに 施 ( ほどこ )すべし 9 爾曹金 ( なんぢらきん )または 銀 ( ぎん )または 銭 ( ぜに )を 貯 ( たくは )へ 帶 ( おぶ )る 勿 ( なか )れ 10 行嚢二 ( たびぶくろふたつ )の 裏衣履杖 ( したぎくつつゑ )も 亦然 ( またしかり )そは 工人 ( はたらくもの )の 其食物 ( そのしょくもつ )を 得 ( う )るは 宜 ( うべ )なり 11 凡 ( おほよ )そ 郷邑 ( むらざと )に 至 ( いた )らバ 其中 ( そのうち )の 好人 ( よきもの )を 訪 ( たづね )て 出 ( いづ )るまでハ 其処 ( そこ )に 留 ( とどま )れ 12 [千六百六十二] 人 ( ひと )の 家 ( いへ )にいたらば 其平安 ( そのやすき )を 問 ( とへ ) 13 その 家 ( いへ )もし 平安 ( やすき )を 得 ( う )べきものならば 爾曹 ( なんぢら )の 願 ( ねが )ふ 平安 ( やすき )は 其家 ( そのいへ )に 至 ( いた )らん 若 ( も )し 平安 ( やすき )を 受 ( う )くべからざる 者 ( もの )ならば 爾曹 ( なんぢら )の 願 ( ねが )ふ 平安 ( やすき )は 爾曹 ( なんぢら )に 歸 ( かへ )るべし 14 もし 爾曹 ( なんぢら )を 接 ( うけ )ず 爾曹 ( なんぢら )の 言 ( ことば )を 聴 ( きか )ざる 者 ( もの )あらバその 家 ( いへ )または 其邑 ( そのむら )を 去 ( さる )とき 足 ( あし )の 塵 ( ちり )を 拂 ( はら )へ 15 われ 誠 ( まこと )に 爾曹 ( なんぢら )に 告 ( つげ )ん 審判 ( さばき )の 日到 ( ひいた )らば ソドムと ゴモラの 地 ( ち )は 此邑 ( このむら )よりも 却 ( かへっ )て 易 ( やす )からん 16 われ 爾曹 ( なんぢら )を 遣 ( つかは )すは 羊 ( ひつじ )を 狼 ( おほかみ )の 中 ( なか )に 入 ( いる )るが 如 ( ごと )し 故 ( ゆゑ )に 蛇 ( へび )の 如 ( ごと )く 智 ( さと )く 鴿 ( はと )の 如 ( ごと )く 馴良 ( おとなし )かれ 17 愼 ( つゝしみ )て 人 ( ひと )に 戒心 ( こゝろ )せよ 蓋人 ( そはひと )なんぢらを 集議所 ( しふぎしょ )に 解 ( わた )し 又 ( また )その 會堂 ( くわいだう )にて 鞭 ( むちう )つべければ 也 ( なり ) 18 又 ( また )わが 縁故 ( ゆゑ )に 因 ( より )て 侯伯 ( つかさ )および 王 ( わう )の 前 ( まへ )に 曳 ( ひか )るべし 是 ( これ )かれらと 異邦人 ( いはうじん )に 證 ( あかし )をなさんが 爲 ( ため )なり 19 人 ( ひと )なんぢらを 解 ( わた )さば 如何 ( いかに )なにかを 言 ( いは )んと 思 ( おも )ひ 煩 ( わづ )らふ 勿 ( なか )れ 其 ( その )とき 言 ( いふ )べき 事 ( こと )は 爾曹 ( なんぢら )に 賜 ( たまは )るべし 20 是 ( これ )なんぢら 自 ( みづか )ら 言 ( いふ )に 非 ( あら )ず 爾曹 ( なんぢら )の 父 ( ちゝ )の 靈 ( みたま )その 衷 ( うち )に 在 ( あり )て 言 ( いふ )なり 21 兄弟 ( きゃうだい )は 兄弟 ( きゃうだい )を 死 ( し )に 付 ( わた )し 父 ( ちゝ )は 子 ( こ )を 付 ( わた )し 子 ( こ )は 両親 ( ふたおや )を 訴 ( うった )へ 且 ( かつ )これを 殺 ( ころ )さしむべし 22 又 ( また )なんぢら 我名 ( わがな )の 爲 ( ため )に 凡 ( すべて )の 人 ( ひと )に 憾 ( にくま )れん 然 ( され )ど 終 ( をはり )まで 忍 ( しの )ぶ 者 ( もの )は 救 ( すく )はるべし 23 この 邑 ( まち )にて 人 ( ひと )なんぢらを 責 ( せめ )なば 他 ( ほか )の 邑 ( まち )に 逃 ( のがれ )よ 我 ( われ )まことに 爾曹 ( なんぢら )に 告 ( つげ )ん 爾曹 ( なんぢら ) イスラエルの 諸邑 ( むらゝゝ )を 廻盡 ( めぐりつく )さゞる 間 ( うち )に 人 ( ひと )の 子 ( こ )は 來 ( きた )るべし 24 弟子 ( でし )は 師 ( し )より 優 ( まさ )らず 僕 ( しもべ )は 主 ( あるじ )に 優 ( まさ )らざる 也 ( なり ) 25 弟子 ( でし )は 其師 ( そのし )の 如 ( ごと )く 僕 ( しもべ )は 其主 ( そのあるじ )の 如 ( ごとく )ならば 足 ( たり )ぬべし 若 ( も )し 人主 ( ひとあるじ )を 呼 ( よび )て ベルゼブルと 云 ( いは )ば 況 ( まし )て 其家 ( そのいへ )の 者 ( もの )をや 26 是故 ( このゆゑ )に 彼等 ( かれら )を 懼 ( おそ )ること 勿 ( なかれ )そハ 掩 ( おほは )れて 露 ( あらは )れざる 者 ( もの )なく 隱 ( かくれ )て 知 ( しら )れざる 者 ( もの )なければ 也 ( なり ) 27 われ 幽暗 ( くらき )に 於 ( おい )て 爾曹 ( なんぢら )に 告 ( つげ )しことを 光明 ( あかるき )に 述 ( のべ )よ 耳 ( みゝ )をつけて 聽 ( きゝ )しことを 屋上 ( やのうへ )に 宣播 ( いひひろめ )よ 28 身 ( み )を 殺 ( ころ )しても 魂 ( たましひ )を 殺 ( ころ )すこと 能 ( あた )はざる 者 ( もの )を 懼 ( おそ )るゝ 勿 ( なか )れ 惟 ( たゞ )なんぢら 魂 ( たましひ )と 身 ( からだ )とを 地獄 ( じごく )に 滅 ( ほろぼ )し 得 ( う )る 者 ( もの )を 懼 ( おそ )れよ 29 二羽 ( には )の 雀 ( すずめ )は 一銭 ( いっせん )にて 售 ( うる )に 非 ( あら )ずや 然 ( しか )るに 爾曹 ( なんぢら )の 父 ( ちゝ )の 許 ( ゆるし )なくば 其一羽 ( そのいちは )も 地 ( ち )に 隕 ( おつ )ること 有 ( あら )じ 30 爾曹 ( なんぢら )の 頭 ( かしら )の 髪 ( け )また 皆 ( みな )かぞへらる 31 故 ( ゆゑ )に 懼 ( おそ )るゝ 勿 ( なか )れ [千六百六十三] 爾曹 ( なんぢら )は 多 ( おほく )の 雀 ( すずめ )よりも 優 ( まさ )れり 32 然 ( さら )ば 凡 ( おほよ )そ 人 ( ひと )の 前 ( まへ )に 我 ( われ )を 識 ( しる )と 言 ( いは )ん 者 ( もの )を 我 ( われ )も 亦天 ( またてん )に 在 ( いま )す 我父 ( わがちゝ )の 前 ( まへ )に 之 ( これ )を 識 ( しる )と 言 ( いは )ん 33 人 ( ひと )の 前 ( まへ )に 我 ( われ )を 識 ( しら )ずと 言 ( いは )ん 者 ( もの )を 我 ( われ )も 亦天 ( またてん )に 在 ( いま )す 我父 ( わがちゝ )の 前 ( まへ )に 之 ( これ )を 識 ( しら )ずと 言 ( いふ )べし 34 地 ( ち )に 泰平 ( おだやか )を 出 ( いだ )さん 爲 ( ため )に 我來 ( われきた )れりと 意 ( おもふ )なかれ 泰平 ( おだやか )を 出 ( いだ )さんとに 非 ( あら )ず 刄 ( やいば )を 出 ( いだ )さん 爲 ( ため )に 來 ( きた )れり 35 夫 ( それ )わが 來 ( きた )るは 人 ( ひと )を 其父 ( そのちゝ )に 背 ( そむ )かせ 女 ( むすめ )を 其母 ( そのはゝ )に 背 ( そむ )かせ 媳 ( よめ )を 其姑 ( そのしうとめ )に 背 ( そむ )かせんが 爲 ( ため )なり 36 人 ( ひと )の 敵 ( あだ )は 其家 ( そのいへ )の 者 ( もの )なるべし 37 我 ( われ )よりも 父母 ( ちゝはゝ )を 愛 ( いつくし )む 者 ( もの )は 我 ( われ )に 恊 ( かなは )ざる 者 ( もの )なり 我 ( われ )よりも 子 女 ( むすこむすめ )を 愛 ( いつくし )む 者 ( もの )は 我 ( われ )に 恊 ( かなは )ざる 者 ( もの )なり 38 その 十字架 ( じふじか )を 任 ( とり )て 我 ( われ )に 從 ( したが )ハざる 者 ( もの )も 我 ( われ )に 恊 ( かなは )ざる 者 ( もの )なり 39 その 生命 ( いのち )を 得 ( う )る 者 ( もの )は 之 ( これ )を 失 ( うしな )ひ 我 ( わが )ために 生命 ( いのち )を 失 ( うしな )ふ 者 ( もの )は 之 ( これ )を 得 ( う )べし 40 爾曹 ( なんぢら )を 接 ( うく )る 者 ( もの )ハ 我 ( われ )を 接 ( うく )る 也 ( なり )また 我 ( われ )を 接 ( うく )る 者 ( もの )は 我 ( われ )を 遣 ( つかは )しゝ 者 ( もの )を 接 ( うく )るなり 41 預言者 ( よげんしゃ )なるを 以 ( もて )その 預言者 ( よげんしゃ )を 接 ( うく )る 者 ( もの )は 預言者 ( よげんしゃ )の 報賞 ( むくい )をうけ 義 人 ( たゞしきひと )なるを 以 ( もて )その 義 人 ( たゞしきひと )を 接 ( うく )る 者 ( もの )は 義 人 ( たゞしきひと )の 報賞 ( むくい )を 受 ( うく ) 42 わが 弟子 ( でし )なるをもて 小 ( ちひさ )き 一人 ( ひとり )の 者 ( もの )に 冷 ( ひやゝか )なる 水一杯 ( みづいっぱい )にても 飮 ( のま )する 者 ( もの )ハ 誠 ( まこと )に 爾曹 ( なんぢら )に 告 ( つげ )ん 必 ( かなら )ず 其報賞 ( そのむくい )を 失 ( うしな )はじ 第十一章 [ ] イエスその 十二弟子 ( じふにでし )に 示畢 ( しめしをはり )しとき 此處 ( こゝ )をさり 道 ( みち )を 教 ( をし )へ 廣 ( ひろめ )んが 爲 ( ため )に 彼等 ( かれら )の 諸邑 ( むらゝゝ )に 往 ( ゆけ )り 2 偖 ( さて ) ヨハ子 獄 ( ひとや )にて キリストの 行 ( なし )し 業 ( わざ )を 聞 ( きゝ )その 弟子 ( でし ) 二人 ( ふたり )を 彼 ( かれ )に 遣 ( つかは )して 3 曰 ( いは )せけるは 來 ( きたる )べき 者 ( もの )は 爾 ( なんぢ )なるか 又 ( また )われら 他 ( ほか )に 待 ( まつ )べき 乎 ( か ) 4 イエス 彼等 ( かれら )に 答 ( こたへ )て 曰 ( いひ )けるは 爾曹 ( なんぢら )が 聞 ( きく )ところ 見 ( みる )ところの 事 ( こと )を ヨハ子に 往 ( ゆき )て 告 ( つげ )よ 5 瞽者 ( めしひ )ハみ 跛者 ( あしなへ )はあゆみ 癩病人 ( らいびょうにん )ハ 潔 ( きよ )まり 聾者 ( つんぼ )ハきゝ 死 ( しに )たる 者 ( もの )は 復活 ( いきかへ )され 貧 者 ( まづしきもの )ハ 福音 ( ふくいん )を 聞 ( きか )せらる 6 凡 ( おほよ )そ 我 ( わが )ために 躓 ( つまづ )かざる 者 ( もの )は 福 ( さいはひ )なり 7 彼等 ( かれら )の 歸 ( かへ )れる 後 ( のち ) イエス、 ヨハ子の 事 ( こと )を 人々 ( ひとゞゝ )に 曰 ( いひ )けるハ 爾曹何 ( なんぢらなに )を 見 ( み )んとて 野 ( の )に 出 ( いで )しや 風 ( かぜ )に 動 ( うごか )さるゝ 葦 ( あし )なる 乎 ( か ) 8 然 ( さら )バ 爾曹何 ( なんぢらなに )を 見 ( み )んとて 出 ( いで )しや 美 服 ( やはらかきころも )を 着 ( き )たる 者 ( もの )ハ 王宮 ( わうのいへ )に 在 ( あり ) 9 然 ( さら )バ 何 ( なに )を 見 ( み )んとて [千六百六十四] 出 ( いで )しや 預言者 ( よげんしゃ )なるか 然 ( しかり )われ 爾曹 ( なんぢら )に 告 ( つげ )ん 彼 ( かれ )ハ 預言者 ( よげんしゃ )よりも 卓越 ( すぐれ )たる 者 ( もの )なり 10 夫 ( それ )なんぢに 先 ( さきだ )ちて 道 ( みち )を 備 ( そなふ )る 我 ( わ )が 使者 ( つかひ )を 我 ( われ )なんぢの 前 ( まへ )に 遣 ( おくら )んと 錄 ( しる )されたるハ 即 ( すなは )ち 是 ( これ )なり 11 誠 ( まこと )に 爾曹 ( なんぢら )に 告 ( つげ )ん 婦 ( をんな )の 生 ( うみ )たる 者 ( もの )の 中 ( うち )いまだバプテスマの ヨハ子より 大 ( おほい )なる 者 ( もの )は 起 ( おこ )らざりき 然 ( され )ど 天國 ( てんこく )の 最小 ( いとちひさ )き 者 ( もの )も 彼 ( かれ )よりハ 大 ( おほい )なる 也 ( なり ) 12 バプテスマの ヨハ子の 時 ( とき )より 今 ( いま )に 至 ( いた )るまで 人々 ( ひとゞゝ ) 勵 ( はげみ )て 天國 ( てんこく )を 取 ( とら )んとす 勵 ( はげみ )たる 者 ( もの )ハ 之 ( これ )を 取 ( とれ )り 13 それ 凡 ( すべて )の 預言者 ( よげんしゃ )と 律法 ( おきて )の 預言 ( よげん )したるハ ヨハ子の 時 ( とき )までなれバ 也 ( なり ) 14 若 ( もし )なんぢら 我言 ( わがことば )を 承 ( うく )ることを 好 ( この )まバ 來 ( きたる )べき エリヤハ 是 ( これ )なり 15 耳 ( みゝ )ありて 聽 ( きこ )ゆる 者 ( もの )ハ 聽 ( きく )べし 16 我 ( われ )この 世 ( よ )を 何 ( なに )に 譬 ( たとへ )んや 童子街 ( わらべちまた )に 坐 ( ざ )し 其侶 ( そのとも )を 呼 ( よび )て 17 われら 笛 ( ふえ )ふけども 爾曹 ( なんぢら )をどらず 哀 ( かなしみ )をすれども 爾曹胸 ( なんぢらむね )うたずと 云 ( いふ )に 似 ( に )たり 18 蓋 ( そは ) ヨハ子 來 ( きたり )て 食 ( くら )ふこと 飮 ( のむ )ことを 爲 ( せ )ざれば 鬼 ( おに )に 憑 ( つか )れたる 者 ( もの )なりと 人々言 ( ひとゞゝいへ )り 19 人 ( ひと )の 子 ( こ )きたりて 食 ( くら )ふことをし 飮 ( のむ )ことを 爲 ( す )れバ 又食 ( またしょく )を 嗜 ( たしな )み 酒 ( さけ )を 好 ( この )む 人税吏罪 ( ひとみつぎとりつみ )ある 者 ( もの )の 友 ( とも )なりといふ 然 ( され )ども 智慧 ( ちゑ )は 智慧 ( ちゑ )の 子 ( こ )に 義 ( たゞし )と 爲 ( せ )らるゝ 也 ( なり ) 20 厥時 ( そのとき ) イエス 多 ( おほく )の 異 能 ( ことなるわざ )を 行 ( なし )たまひたる 諸邑 ( むらゝゝ )の 悔改 ( くいあらた )めざるに 由 ( より )て 責 ( いましめ )いひけるハ 21 あゝ 禍 ( わざはひ )なる 哉 ( かな ) コラジンよ 噫禍 ( あゝわざはひ )なる 哉 ( かな ) ベテサイダよ 爾曹 ( なんぢら )の 中 ( うち )に 行 ( なし )し 異能 ( ことなるわざ )を 若 ( もし ) ツロと シドンに 行 ( なし )しならバ 彼等 ( かれら )ハ 早 ( はや )く 麻 ( あさ )をき 灰 ( はひ )を 蒙 ( かむ )りて 悔改 ( くいあらため )しなるべし 22 われ 爾曹 ( なんぢら )に 告 ( つげ )ん 審判 ( さばき )の 日 ( ひ )には ツロと シドンの 刑罰 ( けいばつ )は 爾曹 ( なんぢら )よりも 却 ( かへっ )て 易 ( やす )からん 23 既 ( すで )に 天 ( てん )にまで 擧 ( あげ )られし カペナウンよ 又陰府 ( またよみ )に 落 ( おと )さるべし 蓋 ( そは )なんぢに 行 ( なし )し 異 能 ( ことなるわざ )を 若 ( もし ) ソドムに 行 ( なし )しならバ 今日 ( けふ )までも 尚保存 ( なほたもち )しならん 24 我 ( われ )なんぢに 告 ( つげ )ん 審判 ( さばき )の 日 ( ひ )に ソドムの 地 ( ち )ハ 爾 ( なんぢ )よりも 却 ( かへっ )て 易 ( やす )かるべし 25 其 ( その )とき イエス 答 ( こたへ )て 曰 ( いひ )けるハ 天地 ( てんち )の 主 ( しゅ )なる 父 ( ちゝ )よ 此事 ( このこと )を 智者 ( かしこきもの ) 達者 ( さときもの )に 隱 ( かく )して 赤子 ( をさなご )に 顯 ( あらは )したまふを 謝 ( しゃ )す 26 父 ( ちゝ )よ 然 ( しかり )それ 此 ( かく )の 如 ( ごとき )は 聖旨 ( みこゝろ )に 適 ( かなへ )るなり 27 父 ( ちゝ )よ 我 ( われ )に 萬物 ( ばんぶつ )を 予 ( あたへ )たまへり 父 ( ちゝ )の [千六百六十五] 外 ( ほか )に 子 ( こ )を 識 ( しる )もの 無 ( なく )また 子 ( こ )および 子 ( こ )の 顯 ( あらは )す 所 ( ところ )の 外 ( ほか )に 父 ( ちゝ )を 識者 ( しるもの )なし 28 凡 ( すべ )て 勞 ( つかれ )たる 者 ( もの )また 重 ( おもき )を 負 ( おへ )る 者 ( もの )は 我 ( われ )なんぢらを 息 ( やす )ません 29 我 ( われ )は 心柔和 ( こゝろにうわ )にして 謙遜者 ( へりくだるもの )なれバ 我軛 ( わがくびき )を 負 ( おひ )て 我 ( われ )に 學 ( ならへ )なんぢら 心 ( こゝろ )に 平安 ( やすき )を 獲 ( う )べし 30 蓋 ( そは )わが 軛 ( くびき )は 易 ( やすく )わが 荷 ( に )は 輕 ( かろ )けれバ 也 ( なり ) 第十二章 [ ] 當時 ( そのとき ) イエス 安息日 ( あんそくにち )に 麥 ( むぎ )の 畑 ( はたけ )を 過 ( すぎ )しが 其弟子等飢 ( そのでしたちうゑ )て 穗 ( ほ )を 摘食 ( つみくひ )はじめたり 2 パリサイの 人 ( ひと )これを 見 ( み )て イエスに 曰 ( いひ )けるは 爾 ( なんぢ )の 弟子 ( でし )は 安息日 ( あんそくにち )に 爲 ( す )まじき 事 ( こと )を 行 ( なせ )り 3 之 ( これ )に 答 ( こたへ )けるは ダビデおよび 從 ( とも )に 在 ( あり )し 者 ( もの )の 餓 ( うゑ )しとき 行 ( なし )し 事 ( こと )を 未 ( いま )だ 讀 ( よま )ざる 乎 ( か ) 4 即 ( すなは )ち 神 ( かみ )の 殿 ( みや )に 入 ( いり )て 祭司 ( さいし )の 他 ( ほか )は 己 ( おのれ )および 從 ( とも )におる 者 ( もの )も 食 ( くら )ふまじき 供 ( そなへ )のパンを 食 ( くら )へり 5 また 安息日 ( あんそくにち )に 祭司 ( さいし )ハ 殿 ( みや )の 内 ( うち )にて 安息日 ( あんそくにち )を 犯 ( をか )せども 罪 ( つみ )なき 事 ( こと )を 律法 ( おきて )に 於 ( おい )て 讀 ( よま )ざる 乎 ( か ) 6 われ 爾曹 ( なんぢら )に 告 ( つげ )ん 殿 ( みや )より 大 ( おほい )なるもの 茲 ( こゝ )に 在 ( あり ) 7 われ 衿恤 ( あはれみ )を 欲 ( このみ )て 祭祀 ( まつり )を 欲 ( このま )ずとは 如何 ( いか )なることか 之 ( これ )を 知 ( しら )ば 罪 ( つみ )なき 者 ( もの )を 罪 ( つみ )せざるべし 8 それ 人 ( ひと )の 子 ( こ )は 安息日 ( あんそくにち )の 主 ( しゅ )たるなり 9 此 ( こゝ )を 去 ( さり )て 彼等 ( かれら )の 會堂 ( くわいだう )に 入 ( いり )しに 10 一手 ( かたて )なへたる 人 ( ひと )ありければ 彼等 ( かれら ) イエスを 訴 ( うったへ )んとて 之 ( これ )に 問 ( とひ )けるは 安息日 ( あんそくにち )にハ 醫 ( いや )すことを 行 ( なす )べき 乎 ( か ) 11 彼等 ( かれら )に 曰 ( いひ )けるは 爾曹 ( なんぢら )の 中 ( うち )に 一 ( ひとつ )の 羊 ( ひつじ )を 有 ( もて )る 者 ( もの )あらんに 若 ( もし )その 羊安息日 ( ひつじあんそくにち )に 坑 ( あな )に 陷 ( おちい )らバ 之 ( これ )を 挈上 ( とりあげ )ざる 乎 ( か ) 12 人 ( ひと )は 羊 ( ひつじ )より 優 ( すぐ )ること 幾何 ( いかばかり )ぞや 然 ( され )ば 安息日 ( あんそくにち )に 善 ( ぜん )を 行 ( なす )は 宜 ( よし ) 13 遂 ( つひ )にその 人 ( ひと )に 爾 ( なんぢ )が 手 ( て )を 伸 ( のべ )よと 曰 ( いひ )けれバ 伸 ( のば )せり 即 ( すなは )ち 他 ( ほか )の 手 ( て )の 如 ( ごと )く 愈 ( いゆ ) 14 パリサイの 人 ( ひと )いでゝ イエスを 殺 ( ころ )さんと 謀 ( はか )れり 15 イエス 之 ( これ )を 知 ( しり )て 此 ( こゝ )を 去 ( さり )しに 多 ( おほく )の 人々 ( ひとゞゝ )これに 從 ( したが )ふ 凡 ( すべ )て 疾病 ( やまひ )ある 者 ( もの )をみな 愈 ( いや )し 16 我 ( われ )を 人 ( ひと )に 露 ( あらは )すこと 勿 ( なか )れと 戒 ( いましめ )たり 17 これ 預言者 ( よげんしゃ ) イザヤの 云 ( いひ )し 言 ( ことば )に 18 視 ( み )よ 我 ( わ )が 選 ( えらび )し 我僕 ( わがしもべ )すなはち 我心 ( わがこゝろ )に 適 ( かなひ )たる 我 ( わ )が 愛 ( いつくし )む 者 ( もの )われ 之 ( これ )に 我靈 ( わがみたま )を 賦 ( あた )へん 彼異邦人 ( かれいはうじん )に 審判 ( さばき )を 示 ( しめ )すべし 19 彼 ( かれ )は 競 ( きそふ )ことなく 喧 ( さけぶ )ことなし 人街 ( ひとちまた )に 於 ( おい )て 其聲 ( そのこゑ )を 聞 ( きく )ことなし 20 審判 ( さばき )をして 勝 ( かち )と [千六百六十六] げしむるまでは 傷 ( いため )る 葦 ( あし )を 折 ( をる )ことなく 煙 ( けぶ )れる 麻 ( あさ )を 熄 ( けす )ことなし 21 異邦人 ( いはうじん )も 亦 ( また )その 名 ( な )に 賴 ( よる )べしと 有 ( ある )に 應 ( かなは )せん 爲 ( ため )なり 22 爰 ( こゝ )に 鬼 ( おに )に 憑 ( つかれ )たる 瞽 ( めしひ )の 瘖 ( おふし )を 醫 ( いや )して 言 ( ものい )ひ 見 ( みゆ )るやうに 爲 ( な )せり 23 衆人 ( ひとゞゝ )みな 奇 ( あやし )みて 曰 ( いひ )けるハ 此 ( こ )ハ ダビデの 裔 ( こ )にハ 非 ( あら )ざる 乎 ( か ) 24 パリサイの 人 ( ひと )きゝて 曰 ( いひ )けるハ 此人 ( このひと )ハ 鬼 ( おに )の 王 ( かしら ) ベルゼブルを 役 ( つか )ふに 非 ( あら )ざれバ 鬼 ( おに )を 逐出 ( おひいだす )ことなし 25 イエスその 意 ( こゝろ )を 知 ( しり )て 彼等 ( かれら )に 曰 ( いひ )けるハ 凡 ( すべ )て 相爭 ( あいあらそ )ふ 國 ( くに )ハ 亡 ( ほろ )び 凡 ( すべ )て 相爭 ( あいあらそ )ふ 邑 ( むら )や 家 ( いへ )ハ 立 ( たつ )べからず 26 サタン 若 ( もし ) サタンを 逐出 ( おひいだ )さバ 自 ( みづか )ら 相爭 ( あいあらそ )ふなり 然 ( さら )バ 其國 ( そのくに )いかで 立 ( たゝ )んや 27 若 ( もし )われ ベルゼブルに 由 ( より )て 惡鬼 ( あくき )を 逐出 ( おひいだ )さバ 爾曹 ( なんぢら )の 子弟 ( こども )ハ 誰 ( たれ )に 由 ( より )て 之 ( これ )を 逐出 ( おひいだ )すや 夫 ( それ )かれらハ 爾曹 ( なんぢら )の 裁判人 ( さいばんにん )となるべし 28 若 ( もし )われ 神 ( かみ )の 靈 ( みたま )に 由 ( より )て 鬼 ( おに )を 逐出 ( おひいだ )しゝならバ 神 ( かみ )の 國 ( くに )ハもハや 爾曹 ( なんぢら )に 至 ( いた )れり 29 また 勇士 ( つよきもの )をまづ 縛 ( しば )らざれバ 如何 ( いか )で 其家 ( そのいへ )に 入 ( いり )その 家具 ( かぐ )を 奪 ( うば )ふことを 得 ( え )んや 縛 ( しばり )て 後 ( のち )に 其家 ( そのいへ )を 奪 ( うば )ふべし 30 我 ( われ )と 偕 ( とも )ならざる 者 ( もの )ハ 我 ( われ )に 背 ( そむ )き 我 ( われ )と 偕 ( とも )に 斂 ( あつめ )ざる 者 ( もの )は 散 ( ちら )すなり 31 是故 ( このゆゑ )に 爾曹 ( なんぢら )に 告 ( つげ )ん 人々 ( ひとゞゝ )の 凡 ( すべ )て 犯 ( をか )す 所 ( ところ )の 罪 ( つみ )と 神 ( かみ )を 瀆 ( けがす )ことは 赦 ( ゆるさ )れん 然 ( され )ど 人々 ( ひとゞゝ )の 聖靈 ( せいれい )を 瀆 ( けがす )ことハ 赦 ( ゆるさ )るべからず 32 言 ( ことば )を 以 ( も )て 人 ( ひと )の 子 ( こ )に 背 ( そむ )く 者 ( もの )ハ 赦 ( ゆるさ )るべし 然 ( され )ど 言 ( ことば )をもて 聖靈 ( せいれい )に 背 ( そむ )く 者 ( もの )ハ 今世 ( このよ )に 於 ( おい )ても 亦 来 世 ( またのちのよ )に 於 ( おい )ても 赦 ( ゆるさ )るべからず 33 或 ( あるひ )ハ 樹 ( き )をも 善 ( よし )とし 其果 ( そのみ )をも 善 ( よし )とせよ 或 ( あるひ )ハ 樹 ( き )をも 惡 ( あしゝ )とし 其果 ( そのみ )をも 惡 ( あしゝ )とせよ 夫樹 ( それき )ハ 其果 ( そのみ )に 由 ( より )て 知 ( しら )るゝ 也 ( なり ) 34 あゝ 蝮 ( まむし )の 裔 ( すゑ )よ 爾曹惡 ( なんぢらあく )にして 何 ( いか )で 善 ( ぜん )を 言 ( いふ )ことを 得 ( え )んや 夫心 ( それこゝろ )に 充 ( みつ )るより 口 ( くち )に 言 ( いは )るゝ 者 ( もの )なれバ 也 ( なり ) 35 善人 ( よきひと )ハ 心 ( こゝろ )の 善庫 ( よきくら )より 善 ( よき )ものを 出 ( いだ )し 惡人 ( あしきひと )ハその 惡庫 ( あしきくら )より 惡 ( あしき )ものを 出 ( いだ )せり 36 われ 爾曹 ( なんぢら )に 告 ( つげ )ん 凡 ( すべ )て 人 ( ひと )のいふ 所 ( ところ )の 虚 言 ( むなしきことば )ハ 審判 ( さばき )の 日 ( ひ )に 之 ( これ )を 訴 ( うった )へざるを 得 ( え )じ 37 それ 爾 ( なんぢ )その 曰 ( いふ )ところの 言 ( ことば )に 由 ( より )て 義 ( ぎ )とせられ 又其 ( またその )いふ 言 ( ことば )に 由 ( より )て 罪 ( つみ )ありとせらるゝ 也 ( なり ) 38 此時 ( このとき )ある 學者 ( がくしゃ )とパリサイの 人答 ( ひとこたへ )て 曰 ( いひ )けるハ 師 ( し )よ 休徴 ( しるし )をな [千六百六十七] して 我儕 ( われら )に 見 ( み )せんことを 爾 ( なんぢ )に 請 ( ねが )ふ 39 答 ( こたへ )て 彼等 ( かれら )に 曰 ( いひ )けるハ 奸惡 ( かんあく )なる 世 ( よ )ハ 休徴 ( しるし )を 求 ( もとむ )されど 預言者 ( よげんしゃ ) ヨナの 休徴 ( しるし )の 外 ( ほか )ハ 之 ( これ )に 休徴 ( しるし )を 與 ( あたへ )られじ 40 夫 ( それ ) ヨナが 三日三夜魚 ( みっかみようを )の 腹 ( はら )の 中 ( なか )に 在 ( あり )し 如 ( ごと )く 人 ( ひと )の 子 ( こ )も 三日三夜地 ( みっかみよち )の 中 ( うち )に 在 ( ある )べし 41 ニネベの 人審判 ( ひとさばき )の 日 ( ひ )に 共 ( とも )に 起 ( たち )て 今 ( いま )の 世 ( よ )の 罪 ( つみ )を 定 ( さだ )めん 彼等 ( かれら )ハ ヨナの 誨 ( をしへ )に 由 ( より )て 悔改 ( くいあらため )たり 夫 ( それ ) ヨナより 大 ( おほい )なる 者 ( もの )こゝに 在 ( あり ) 42 南 ( みなみ )の 女王 ( にょわう )さバきの 日 ( ひ )に 共 ( とも )に 起 ( たち )て 今 ( いま )の 世 ( よ )の 罪 ( つみ )を 定 ( さだ )めん 彼 ( かれ )ハ 地 ( ち )の 極 ( はて )より ソロモンの 智慧 ( ちゑ )を 聽 ( きか )んとて 來 ( きた )れり 夫 ( それ ) ソロモンより 大 ( おほい )なるもの 此 ( こゝ )にあり 43 惡鬼人 ( あくきひと )より 出 ( いで )て 旱 ( かわき )たる 地 ( ところ )を 巡 ( めぐ )り 安息 ( やすき )を 求 ( もとむ )れども 得 ( え )ずして 曰 ( いひ )けるハ 44 我 ( わ )が 出 ( で )し 家 ( いへ )に 歸 ( かへ )らん 既 ( すで )に 來 ( きたり )しに 空虚 ( くうきょ )にして 掃 浄 ( はきゝよま )り 飾 ( かざ )れるを 見 ( み ) 45 遂 ( つひ )に 往 ( ゆき )て 己 ( おのれ )よりも 惡 ( あし )き 七 ( なゝつ )の 惡鬼 ( あくき )を 携 ( たづさ )へ 偕 ( とも )に 入 ( いり )て 此 ( こゝ )に 居 ( すまへ )バその 人 ( ひと )の 後 ( のち )の 患狀 ( ありさま )ハ 前 ( まへ )よりも 更 ( さら )に 惡 ( あし )かるべし 此 ( この )あしき 世 ( よ )もまた 此 ( かく )の 如 ( ごとく )ならん 46 イエス 人々 ( ひとゞゝ )に 語 ( かたり )をる 時 ( とき )その 母 ( はゝ )と 兄弟 ( きゃうだい )かれに 言 ( ものい )ハんとて 外 ( そと )に 立 ( たち )けれバ 47 或人 ( あるひと ) イエスに 曰 ( いひ )けるハ 爾 ( なんぢ )の 母 ( はゝ )と 兄弟 ( きゃうだい )かれに 言 ( ものい )ハんとて 外 ( そと )に 立 ( たて )り 48 イエス 告 ( つげ )し 者 ( もの )に 答 ( こたへ )て 曰 ( いひ )けるハ 我母 ( わがはゝ )ハ 誰 ( たれ )ぞ 我兄弟 ( わがきゃうだい )ハ 誰 ( たれ )ぞや 49 手 ( て )を 伸 ( のべ )その 弟子 ( でし )を 指 ( さし )て 曰 ( いひ )けるハ 是 ( これ )わが 母 ( はゝ )わが 兄弟 ( きゃうだい )なり 50 蓋 ( そは )すべて 我 ( わ )が 天 ( てん )に 在 ( いま )す 父 ( ちゝ )の 旨 ( むね )を 行 ( おこな )ふ 者 ( もの )ハ 是 ( これ )わが 兄弟 ( きゃうだい )わが 姊妹 ( しまい )わが 母 ( はゝ )なれバ 也 ( なり ) 第十三章 [ ] 當日 ( このひ ) イエス 家 ( いえ )を 出 ( いで )て 海邊 ( うみべ )に 坐 ( ざ )せしに 2 多 ( おほく )の 人々彼 ( ひとゞゝかれ )に 集來 ( あつまりきたり )けれバ イエスハ 舟 ( ふね )に 登 ( のり )て 坐 ( ざ )し 凡 ( すべて )の 人々 ( ひとゞゝ )ハ 岸 ( きし )に 立 ( たて )り 3 イエス 譬 ( たとへ )を 以 ( もて ) 多端 ( さまゞゝ )な 言 ( こと )を 人々 ( ひとゞゝ )に 語 ( かたり )ぬ 種 ( たね )まく 者播 ( ものまき )に 出 ( で )しが 4 播 ( まけ )るとき 路 ( みち )の 旁 ( ほとり )に 遺 ( おち )し 種 ( たね )あり 空中 ( そら )の 鳥 ( とり )きたりて 啄 ( ついば )み 盡 ( つく )せり 5 また 土 ( )うすき 磽地 ( いしぢ )に 遺 ( おち )し 種 ( たね )あり 直 ( たゞち )に 萌出 ( はえいで )たれど 6 日 ( ひ )の 出 ( いで )しとき 灼 ( やか )れしかバ 根 ( ね )なきが 故 ( ゆゑ )に 槁 ( かれ )たり 7 また 棘 ( いばら )の 中 ( なか )に 遺 ( おち )し 種 ( たね )あり 棘 ( いばら )そだちて 之 ( これ )を 蔽 ( ふさ )げり 8 また 沃壤 ( よきち )に 遺 ( おち )し 種 ( たね )あり 實 ( み )を 結 ( むす )べること 或 ( あるひ )ハ 百倍 ( ひゃくばい )あるひハ 六十倍 ( ろくじふばい )あるいハ 三 ( さん ) [千六百六十八] 十倍 ( じふばい )せり 9 耳 ( みゝ )ありて 聽 ( きこ )ゆる 者 ( もの )ハ 聽 ( きく )べし 10 弟子等 ( でしたち )きたりて 彼 ( かれ )に 曰 ( いひ )けるハ 何故 ( なにゆゑ )に 譬 ( たとえ )をもて 彼等 ( かれら )に 語 ( かたり ) 給 ( たま )ふや 11 答 ( こたへ )て 曰 ( いひ )けるハ 爾曹 ( なんぢら )にハ 天國 ( てんこく )の 奥義 ( おくぎ )を 知 ( しる )ことを 予 ( あたへ )たまへど 彼等 ( かれら )にハ 予 ( あた )へ 給 ( たまは )ざれバ 也 ( なり ) 12 それ 有 ( もて )る 者 ( もの )ハ 予 ( あたへ )られてなほ 餘 ( あまり )あり 無有者 ( もたぬもの )ハその 有 ( もて )る 物 ( もの )をも 奪 ( とら )るゝ 也 ( なり ) 13 彼等 ( かれら )ハ 視 ( み )ても 見 ( み )ず 聽 ( きき )ても 聞 ( きか )ず 悟 ( さとら )ざるが 故 ( ゆゑ )に 我譬 ( われたとへ )を 以 ( もて ) 彼等 ( かれら )に 語 ( かた )れり 14 イザヤの 預言 ( よげん )に 爾曹 ( なんぢら )ハ 聽 ( きけ )ども 悟 ( さと )らず 視 ( みれ )ども 見 ( み )ず 15 蓋 ( そは )この 民目 ( たみめ )にて 見耳 ( みみゝ )にて 聽心 ( きゝこゝろ )にて 悟 ( さと )り 改 ( あらた )めて 我 ( われ )に 醫 ( いや )されんことを 恐 ( おそれ )その 心 ( こゝろ )を 鈍 ( にぶく )し 耳 ( みゝ )を 蔽 ( おほ )ひ 目 ( め )を 閉 ( とぢ )たりと 云 ( いひ )しに 應 ( かな )へり 16 然 ( され )ど 爾曹 ( なんぢら )の 目 ( め )ハ 見爾曹 ( みなんぢら )の 耳 ( みゝ )ハ 聞 ( きく )が 故 ( ゆゑ )に 福 ( さいはひ )なり 17 われ 誠 ( まこと )に 爾曹 ( なんぢら )に 告 ( つげ )ん 多 ( おほく )の 預言者 ( よげんしゃ )と 義人 ( たゞしきひと )ハ 爾曹 ( なんぢら )が 見 ( みる )ところを 見 ( み )んとしたりしが 見 ( みる )ことを 得 ( え )ず 爾曹 ( なんぢら )が 聞 ( きく )ところを 聞 ( きか )んとしたりしが 聞 ( きく )ことを 得 ( え )ざりき 18 故 ( ゆゑ )に 爾曹 ( なんぢら ) 播種 ( たねまき )の 譬 ( たとへ )を 聽 ( きけ ) 19 天國 ( てんこく )の 教 ( をしへ )を 聞 ( きゝ )て 悟 ( さと )らざれバ 惡鬼 ( あしきもの )きたりて 其心 ( そのこゝろ )に 播 ( まか )れたる 種 ( たね )を 奪 ( うば )ふ 是路 ( これみち )の 旁 ( ほとり )に 播 ( まき )たる 種 ( たね )なり 20 磽地 ( いしぢ )に 播 ( まか )れたる 種 ( たね )ハ 是教 ( これをしへ )を 聽 ( きゝ )て 速 ( すみや )かに 喜 ( よろこ )び 受 ( うく )れども 21 己 ( おのれ )に 根 ( ね )なけれバ 暫時 ( しばし )のみ 教 ( をしへ )の 爲 ( ため )に 患難 ( くわんなん )あるひハ 迫 ( せめ )らるゝ 事 ( こと )の 起 ( おこ )る 時 ( とき )ハ 忽 ( たちま )ち 道 ( みち )に 礙 ( つまづ )く 者 ( もの )なり 22 また 棘 ( いばら )の 中 ( なか )に 播 ( まか )れたる 種 ( たね )ハ 是教 ( これをしへ )を 聽 ( きけ )ども 此世 ( このよ )の 思慮 ( こゝろづかい )と 貨財 ( たから )の 惑 ( まどひ )に 教 ( をしへ )を 蔽 ( ふさが )れて 實 ( みの )らざる 者 ( もの )なり 23 沃壤 ( よきち )に 播 ( まか )れたる 種 ( たね )ハ 是教 ( これをしへ )を 聽 ( きゝ )て 悟 ( さと )り 實 ( み )を 結 ( むすぶ )こと 或 ( あるひ )ハ 百倍 ( ひゃくばい )あるひハ 六十倍 ( ろくじふばい )あるいハ 三十倍 ( さんじゅうばい )する 者 ( もの )なり 24 また 譬 ( たとへ )を 彼等 ( かれら )に 示 ( しめ )して 曰 ( いひ )けるハ 天國 ( てんこく )ハ 人畑 ( ひとはたけ )に 美種 ( よきたね )を 播 ( まく )に 似 ( に )たり 25 人々 ( ひとゞゝ )の 寢 ( いね )たる 間 ( うち )に 其敵 ( そのあだ )きたり 麥 ( むぎ )の 中 ( なか )に 稗子 ( からすむぎ )を 播 ( まき )て 去 ( され )り 26 苗 ( なへ )はえ 出 ( いで )て 實 ( みのり )たるとき 稗子 ( からすむぎ )も 現 ( あらは )れたり 27 主人 ( あるじ )の 僕 ( しもべ )きたりて 曰 ( いひ )けるハ 主 ( しゅ )よ 畑 ( はたけ )にハ 美種 ( よきたね )を 播 ( まか )ざりしか 如何 ( いかに )して 稗子 ( からすむぎ )ある 乎 ( や ) 28 僕 ( しもべ )に 曰 ( いひ )けるハ 敵人 ( あだびと )これを 行 ( なせ )り 僕主人 ( しもべあるじ )に 曰 ( いひ )けるハ 然 ( しか )らば 我儕 ( われら )ゆきて 之 ( これ )を 拔 ( ぬき )あつむるハ 宜 ( よき )か 29 否 ( いな )おそらくハ 爾曹 ( なんぢら ) 稗子 ( からすむぎ )を 拔 ( ぬき )あつめんとて 麥 ( むぎ )をも 共 ( とも )に 拔 ( ぬく )べし 30 收穫 ( かりいれ )まで 二 ( ふたつ )ながら 長 ( そだて )お [千六百六十九] け 我 ( われ )かりいれの 時 ( とき )まづ 稗子 ( からすむぎ )を 拔集 ( ぬきあつめ )て 焚 ( やか )ん 爲 ( ため )に 之 ( これ )を 束 ( つか )ね 麥 ( むぎ )をバ 我 ( わ )が 倉 ( くら )に 收 ( をさめ )よと 刈者 ( かるもの )に 言 ( いは )ん 31 また 譬 ( たとへ )を 彼等 ( かれら )に 示 ( しめ )し 曰 ( いひ )けるハ 天國 ( てんこく )ハ 芥種 ( からしだね )の 如 ( ごと )し 人 ( ひと )これを 取 ( とり )て 畑 ( はたけ )に 播 ( まけ )バ 32 萬 ( よろず )の 種 ( たね )より 小 ( ちひさ )けれども 長 ( そだち )てハ 他 ( ほか )の 草 ( くさ )より 大 ( おほい )にして 天空 ( そら )の 鳥 ( とり )きたり 其枝 ( そのえだ )に 宿 ( やどる )ほどの 樹 ( き )となる 也 ( なり ) 33 また 譬 ( たとへ )を 彼等 ( かれら )に 語 ( かたり )けるハ 天國 ( てんこく )ハ 麪酵 ( ぱんだね )の 如 ( ごと )し 婦 ( をんな )これをとり 三斗 ( さんと )の 粉 ( こ )の 中 ( なか )に 藏 ( かく )せバ 悉 ( ことゞゝ )く 脹發 ( ふくれいだ )すなり 34 イエス 譬 ( たとえ )をもて 凡 ( すべ )て 此等 ( これら )の 事 ( こと )を 衆人 ( ひとゞゝ )に 語 ( かたり )たまへり 譬 ( たとへ )にあらざれば 語 ( かた )り 給 ( たま )ハず 35 これ 預言者 ( よげんしゃ )に 託 ( より )て 我譬 ( われたとへ )を 設 ( まうけ )て 口 ( くち )を 啓 ( ひら )き 世 ( よ )の 始 ( はじめ )より 隱 ( かくれ )たる 事 ( こと )を 言出 ( いひいだ )さんと 云 ( いは )れたるに 應 ( かなは )せん 爲 ( ため )なり 36 遂 ( つひ )に イエス 衆人 ( ひとゞゝ )を 歸 ( かへ )して 家 ( いへ )に 入 ( いれ )り 其弟子 ( そのでし )きたりて 曰 ( いひ )けるハ 畑 ( はたけ )の 稗子 ( からすむぎ )の 譬 ( たとへ )を 我儕 ( われら )に 解 ( とき )たまへ 37 之 ( これ )に 答 ( こたへ )て 曰 ( いひ )けるハ 美種 ( よきたね )を 播者 ( まくもの )ハ 人 ( ひと )の 子 ( こ )なり 38 畑 ( はたけ )ハこの 世界 ( せかい )なり 美種 ( よきたね )ハ 是天國 ( これてんこく )の 諸子 ( こども )なり 稗子 ( からすむぎ )ハ 悪魔 ( あくま )の 子類 ( こどもら )なり 39 之 ( これ )をまく 敵 ( あだ )ハ 惡魔 ( あくま )なり 收獲 ( かりいれ )ハ 世 ( よ )の 末 ( をはり )なり 刈者 ( かるもの )ハ 天 ( てん )の 使等 ( つかひたち )なり 40 稗子 ( からすむぎ )の 斂 ( あつめ )て 火 ( ひ )に 焚 ( やかる )る 如 ( ごと )く 此世 ( このよ )の 末 ( をはり )に 於 ( おい )ても 此 ( かく )の 如 ( ごと )くなるべし 41 人 ( ひと )の 子 ( こ )その 使者 ( つかひ )たちを 遣 ( つかは )して 其國 ( そのくに )の 中 ( うち )より 凡 ( すべ )て 躓礙 ( つまづき )となる 者 ( もの )また 惡 ( あく )をなす 人 ( ひと )を 斂 ( あつめ )て 42 之 ( これ )を 爐 ( ろ )の 火 ( ひ )に 投入 ( なげいる )べし 其處 ( そこ )にて 哀哭切齒 ( かなしみはがみ )すること 有 ( あら )ん 43 此 ( この )とき 義 人 ( たゞしきひと )ハ 其父 ( そのちゝ )の 國 ( くに )に 於 ( おい )て 日 ( ひ )の 如 ( ごと )く 輝 ( かがや )かん 耳 ( みゝ )ありて 聽 ( きこ )ゆる 者 ( もの )ハ 聽 ( きく )べし 44 また 天國 ( てんこく )ハ 畑 ( はたけ )に 藏 ( かくれ )たる 寶 ( たから )の 如 ( ごと )し 人 ( ひと )みいださば 之 ( これ )を 秘 ( かく )し 喜 ( よろこ )び 歸 ( かへ )り 其所有 ( そのもちもの )を 盡 ( ことゞゝ )く 賣 ( うり )てその 畑 ( はたけ )を 買 ( かふ )なり 45 また 天國 ( てんこく )は 好眞珠 ( よきしんじゅ )を 求 ( もとめ )んとする 商人 ( あきうど )の 如 ( ごと )し 46 一 ( ひとつ )の 値 ( あたひ )たかき 眞珠 ( しんじゅ )を 見出 ( みいだ )さバその 所有 ( もちもの )を 盡 ( ことゞゝ )く 賣 ( うり )て 之 ( これ )を 買 ( かふ )なり 47 また 天國 ( てんこく )は 海 ( うみ )に 投 ( うち )て 各様 ( さまゞゝ )の 魚 ( うを )をとる 網 ( あみ )の 如 ( ごと )し 48 既 ( すで )に 盈 ( みつ )れバ 岸 ( きし )に 曳 ( ひき )あげ 坐 ( すわり )てその 嘉 ( よき )ものを 器 ( うつは )にいれ 惡 ( あしき )ものを 棄 ( すつ )るなり 49 世 ( よ )の 末 ( をはり )に 於 ( おい )ても 此 ( かく )の 如 ( ごとく )ならん 天 ( てん )の 使 等 ( つかひたち )いでゝ 義 者 ( たゞしきもの )の 中 ( うち )より 惡 者 ( あしきもの )を 取 ( とり )わけ 50 之 ( これ )を 爐 ( ろ )の 火 ( ひ )に 投入 ( なげいる )べし 其處 ( そこ )にて 哀哭切齒 ( かなしみはがみ )すること 有 ( あ )らん 51 イエス 彼等 ( かれら )に [千六百七十] 曰 ( いひ )けるハ 此事 ( このこと )をみな 悟 ( さとり )しや 彼 ( かれ )に 曰 ( いひ )けるハ 主 ( しゅ )よ 然 ( しかり ) 52 イエス 彼等 ( かれら )に 曰 ( いひ )けるは 然 ( され )バ 天國 ( てんこく )について 教 ( をしへ )られたる 學者 ( がくしゃ )ハ 新 ( あたら )しき 物 ( もの )と 舊 ( ふる )き 物 ( もの )とを 其庫 ( そのくら )より 出 ( いだ )す 家 ( いへ )の 主 ( あるじ )の 如 ( ごと )し 53 イエスこの 譬 ( たとへ )を 言畢 ( いひをはり )て 此 ( こゝ )を 去 ( さり )ぬ 54 その 故土 ( ふるさと )にいたり 會堂 ( くわいだう )にて 教 ( をしへ )しに 人々奇 ( ひとゞゝあやし )み 曰 ( いひ )けるハ 此人 ( このひと )の 智慧 ( ちゑ )と 異 ( ふしぎ )なる 能 ( わざ )ハ 何處 ( いづこ )より 來 ( きた )るや 55 これ 木匠 ( たくみ )の 子 ( こ )にあらずや 其母 ( そのはゝ )は マリアその 兄弟 ( きゃうだい )ハ ヤコブ、 シモン、 ユダに 非 ( あら )ずや 56 その 妹 等 ( いもうとたち )ハみな 我儕 ( われら )と 偕 ( とも )に 在 ( ある )に 非 ( あら )ずや 然 ( しか )るに 此人 ( このひと )の 凡 ( すべ )て 此等 ( これら )の 事 ( こと )ハ 何處 ( いづこ )より 来 ( きたり )しや 57 遂 ( つひ )に 厭 ( いとふ )て 之 ( これ )を 棄 ( すつ ) イエス 彼等 ( かれら )に 曰 ( いひ )けるハ 預言者 ( よげんしゃ )ハ 其故土 ( そのふるさと )その 家 ( いへ )の 外 ( ほか )に 於 ( おい )て 尊 ( たふと )まれざることなし 58 彼等 ( かれら )が 信 ( しん )ずることなきに 由 ( より )て 多 ( おほく )の 異 ( ふしぎ )なる 能 ( わざ )を 此 ( こゝ )に 行給 ( なしたま )ハざりき 第十四章 [ ] 其 ( その )ころ 分封 ( わけもち )の 君 ( きみ ) ヘロデ、 イエスの 聲名 ( うはさ )を 聞 ( きゝ )て 2 その 僕 ( しもべ )に 曰 ( いひ )けるハ 是 ( これ )バプテスマの ヨハ子なり 彼死 ( かれし )より 甦 ( よみがへ )りたり 故 ( ゆゑ )に 異 ( ふしぎ )なる 能 ( わざ )を 行 ( おこな )ふなり 3 前 ( さき )に ヘロデその 兄弟 ( きゃうだい ) ピリポの 妻 ( つま ) ヘロデヤの 事 ( こと )に 由 ( より )て ヨハ子を 捕 ( とら )へ 縛 ( しばり )て 獄 ( ひとや )に 入 ( いれ )たり 4 此 ( こ )ハ ヨハ子、 ヘロデに 此婦 ( このをんな )を 娶 ( めと )るハ 宜 ( よろ )しからずと 云 ( いひ )しに 因 ( よる ) 5 彼 ( かれ ) ヨハ子を 殺 ( ころ )さんと 欲 ( おもへ )ど 民 ( たみ )これを 預言者 ( よげんしゃ )とするにより 彼等 ( かれら )を 懼 ( おそれ )たりしが 6 ヘロデ 誕生 ( たんじゃう )の 日 ( ひ )を 祝 ( いは )へる 時 ( とき ) ヘロデヤの 女 ( むすめ )その 座上 ( ざじゃう )にて 舞 ( まい )をなし ヘロデを 悦 ( よろこ )バせけれバ 7 何 ( いか )なる 物 ( もの )にても 求 ( もとめ )に 任 ( まかせ )て 予 ( あたへ )んと ヘロデ 之 ( これ )に 誓 ( ちかひ )たり 8 女 ( むすめ )その 母 ( はゝ )の 勸 ( すゝめ )ありしに 因 ( より )バプテスマの ヨハ子の 首 ( くび )を 盆 ( ぼん )に 載 ( のせ )て 此 ( こゝ )に 賜 ( たまは )れと 曰 ( いふ ) 9 王憂 ( わううれへ )けれども 既 ( すで )に 誓 ( ちかひ )たると 席 ( せき )に 列 ( つらな )れる 者 ( もの )の 爲 ( ため )に 予 ( あたふ )ることを 命 ( めい )じ 10 卽 ( すなは )ち 人 ( ひと )を 遣 ( つかは )し 獄 ( ひとや )に 於 ( おい )て ヨハ子の 首 ( くび )を 斬 ( きら )せ 11 その 首 ( くび )を 盆 ( ぼん )に 載 ( のせ )て 女 ( むすめ )に 予 ( あたへ )ければ 女 ( むすめ )ハ 之 ( これ )をその 母 ( はゝ )に 捧 ( さゝげ )たり 12 ヨハ子の 弟子等 ( でしたち )きたりて 屍 ( しかばね )を 取 ( とり )これを 葬 ( はうむ )り 往 ( ゆき )て イエスに 告 ( つぐ ) 13 イエスこれを 聞 ( きゝ )て 人 ( ひと )をさけ 舟 ( ふね )に 登 ( のり )て 其處 ( そこ )を 去 ( さり )さびしき 處 ( ところ )に 往給 ( ゆきたま )ひしが 衆人 ( ひとゞゝ )きゝて 歩行 ( かち )にて 彼 ( かれ )に 從 ( したが )へり 14 イエス 出 ( いで )て 多 ( おほく ) [千六百七十一] の 人 ( ひと )を 見 ( み )て 之 ( これ )を 憫 ( あはれ )み 其病 ( そのやめ )る 者 ( もの )を 醫 ( いや )せり 15 日 ( ひ )くるゝ 時 ( とき )その 弟子 ( でし )きたりて 曰 ( いひ )けるハ 此 ( こゝ )は 寂寞 ( さびしき )ところにして 時 ( とき )もハや 遅 ( おそ )し 諸邑 ( むらゝゝ )に 往 ( ゆき )て 自 ( みづか )ら 食 ( しょく )を 求 ( もとめ )させん 爲 ( ため )に 人々 ( ひとゞゝ )を 去 ( さら )しめよ 16 イエス 彼等 ( かれら )に 曰 ( いひ )けるハ 人々往 ( ひとゞゝゆか )ずとも 可 ( よし )なんぢら 之 ( これ )に 食 ( しょく )を 予 ( あたへ )よ 17 答 ( こたへ )けるハ 我儕此 ( われらこゝ )にたゞ 五 ( いつゝ )のパンと 二 ( ふたつ )の 魚 ( うを )あるのみ 18 イエス 曰 ( いひ )けるハ 其 ( それ )を 此 ( こゝ )に 携來 ( もちきた )れ 19 遂 ( つひ )に 衆人 ( ひとゞゝ )に 命 ( めい )じて 草 ( くさ )の 上 ( うへ )に 坐 ( すわら )しめ 五 ( いつゝ )のパンと 二 ( ふたつ )の 魚 ( うを )をとり 天 ( てん )を 仰 ( あふぎ )て 謝 ( しゃ )しパンを 擘 ( わり )て 弟子之 ( でしこれ )を 衆人 ( ひとゞゝ )に 予 ( あたへ )ぬ 20 みな 食 ( くらひ )て 飽 ( あき )その 餘 ( あまり )たる 屑 ( くづ )を 拾 ( ひろひ )しに 十二 ( じふに )の 筐 ( かご )に 盈 ( みち )たり 21 食 ( くらひ )し 者 ( もの )ハ 婦 ( をんな )と 幼童 ( こども )の 外 ( ほか )おほよそ 五千人 ( ごせんにん )なりき 22 頓 ( やが )て イエス 衆人 ( ひとゞゝ )を 歸 ( かへ )さんとして 其弟子 ( そのでし )を 強 ( しひ )て 船 ( ふね )にのせ 向 ( むかふ )の 岸 ( きし )へ 先 ( さき )に 渡 ( わたら )しむ 23 斯 ( かく )て 衆人 ( ひとゞゝ )を 歸 ( かへ )しけれバ 祈禱 ( いのり )せんとて 密 ( ひそか )に 山 ( やま )に 上 ( のぼ )り 日 ( ひ )くれて 獨 ( ひとり )そこに 在 ( いま )せり 24 舟 ( ふね )は 海中 ( わだなか )に 在 ( あり )て 逆風 ( ぎゃくふう )の 爲 ( ため )に 浪 ( なみ )に 漂 ( たゞよ )ハさる 25 夜 ( よ )の 四時 ( よじ )ごろ イエス 海 ( うみ )の 上 ( うへ )を 歩 ( あゆみ )て 之 ( これ )に 至 ( いたり )しに 26 弟子 ( でし )その 海 ( うみ )の 上 ( うへ )を 歩 ( あゆめ )るを 見 ( み )て 驚 ( おどろ )き 此 ( こ )ハ 變化 ( へんげ )の 物 ( もの )ならんと 曰 ( いひ )て 懼 ( おそ )れ 叫 ( さけび )たり 27 イエス 頓 ( やが )て 彼等 ( かれら )に 曰 ( いひ )けるハ 心安 ( こゝろやす )かれ 我 ( われ )なり 懼 ( おそ )るゝ 勿 ( なか )れ 28 ペテロ 答 ( こたへ )て 曰 ( いひ )けるハ 主 ( しゅ )よ 若 ( も )し 爾 ( なんぢ )ならバ 我 ( われ )に 命 ( めい )じ 水 ( みづ )を 履 ( ふみ )て 爾 ( なんぢ )の 所 ( もと )に 至 ( いたら )しめよ 29 來 ( きたれ )と 曰給 ( いひたま )ひけれバ ペテロ 舟 ( ふね )より 下 ( おり )て イエスの 所 ( もと )に 至 ( いたら )んとて 浪 ( なみ )の 上 ( うへ )を 歩 ( あゆみ )たれど 30 風 ( かぜ )の 烈 ( はげし )きを 見 ( み )て 懼 ( おそ )れ 沈 ( しずみ )かゝりけれバ 主 ( しゅ )よ 我 ( われ )を 救 ( たすけ )たまへと 曰 ( いふ ) 31 イエス 頓 ( やが )て 手 ( て )を 伸 ( のべ )これを 執 ( とらへ )て 曰 ( いひ )けるハ 信仰 ( しんかう )うすき 者 ( もの )よ 何 ( なん )ぞ 疑 ( うたが )ふや 32 偕 ( とも )に 舟 ( ふね )に 登 ( のり )けれバ 風 ( かぜ )しづまりぬ 33 舟 ( ふね )に 居 ( をり )し 者 ( もの )ちかよりて 彼 ( かれ )を 拜 ( はい )し 曰 ( いひ )けるハ 誠 ( まこと )に 爾 ( なんぢ )ハ 神 ( かみ )の 子 ( こ )なり 34 遂 ( つひ )に 渡 ( わたり )て ゲ子サレの 地 ( ち )に 到 ( いたり )しかバ 35 其處 ( そのところ )の 人々 ( ひとゞゝ ) イエスを 識 ( しり )て 遍 ( あまね )く 四方 ( しはう )に 人 ( ひと )を 遣 ( つかは )し 凡 ( すべ )て 病 ( やまひ )の 者 ( もの )を 携 ( たづさ )へ 來 ( きた )らしむ 36 只 ( たゞ )その 衣 ( ころも )の 裾 ( すそ )に 捫 ( さは )らんことを イエスに 願 ( ねが )へり 捫 ( さはり )し 者 ( もの )ハ 則 ( すなは )ちみな 愈 ( いや )されたり 第十五章 [ ] 時 ( とき )に エルサレムの 學者 ( がくしゃ )とパリサイの 人 ( ひと ) イエスに 來 ( きたり )て 曰 ( いひ )けるハ 2 爾 ( なんぢ )の 弟子 ( でし ) 古 ( いにしへ )の 人 ( ひと )の [千六百七十二] 遺傳 ( つたへ )を 犯 ( をかす )ハ 何故 ( なにゆゑ )ぞ 蓋食 ( そはしょく )する 時 ( とき )に 其手 ( そのて )を 洗 ( あらは )ざれバ 也 ( なり ) 3 答 ( こたへ )て 彼等 ( かれら )に 曰 ( いひ )けるハ 爾曹 ( なんぢら )ハ 亦 ( また )なんぢらの 遺傳 ( つたへ )によりて 神 ( かみ )の 誡 ( いましめ )を 犯 ( をかす )ハ 何故 ( なにゆゑ )ぞ 4 それ 神 ( かみ )いましめて 爾 ( なんぢ )の 父母 ( ちゝはゝ )を 敬 ( うやま )へ 又父母 ( またちゝはゝ )を 詈 ( のゝし )る 者 ( もの )ハ 殺 ( ころ )さるべしと 宣給 ( のたま )へり 5 然 ( しか )るに 爾曹 ( なんぢら )ハ 曰 ( いひ )て 人父母 ( ひとちゝはゝ )に 對 ( むかひ )なんぢを 養 ( やしな )ふ 可 ( べき )ものハ 禮物 ( そなへもの )なりと 云 ( いは )バ 6 その 父母 ( ちゝはゝ )を 敬 ( うやま )ハずとも 可 ( よし )とす 斯 ( かく )て 爾曹遺傳 ( なんぢらつたへ )により 神 ( かみ )の 誡 ( いましめ )を 廢 ( むなし )くせり 7 僞善者 ( ぎぜんしゃ )よ イザヤハ 能 ( よく )なんぢらに 就 ( つい )て 預言 ( よげん )し 8 此民 ( このたみ )ハ 口 ( くち )にて 我 ( われ )に 近 ( ちかづ )き 唇 ( くちびる )にて 我 ( われ )を 敬 ( うやま )へども 其心 ( そのこゝろ )ハ 我 ( われ )に 遠 ( とほざ )かり 9 人 ( ひと )の 誡 ( いましめ )を 教 ( をしへ )となして 徒 ( いたづ )らに 我 ( われ )を 拜 ( はい )すと 云 ( いへ )り 10 イエス 人々 ( ひとゞゝ )を 召 ( よび )て 彼等 ( かれら )に 曰 ( いひ )けるハ 聽 ( きゝ )て 悟 ( さと )れ 11 口 ( くち )に 入 ( い )るものハ 人 ( ひと )を 汚 ( けが )さず 口 ( くち )より 出 ( いづ )るものハ 是人 ( これひと )を 汚 ( けが )すなり 12 弟子 ( でし )きたりて イエスに 曰 ( いひ )けるハパリサイの 人 ( ひと )この 言 ( ことば )を 聞 ( きゝ )て 厭棄 ( いとひすつ )るを 爾知 ( なんぢしる )か 13 答 ( こたへ )て 曰 ( いひ )けるハ 我 ( わ )が 天 ( てん )の 父 ( ちゝ )の 植 ( うゑ )ざる 者 ( もの )ハみな 拔 ( ぬか )るべし 14 彼等 ( かれら )を 棄 ( すて )おけ 瞽者 ( めしひ )の 相 ( てびき )する 瞽者 ( めしひ )なり 若 ( もし )めしひのもの 瞽者 ( めしひ )を 相 ( てびき )せバ 二人 ( ふたり )とも 溝 ( みぞ )に 落 ( おつ )べし 15 ペテロ、 イエスに 答 ( こたへ )て 曰 ( いひ )けるハ 此譬 ( このたとへ )を 我儕 ( われら )に 解 ( とき )たまへ 16 イエス 曰 ( いひ )けるハ 爾曹 ( なんぢら )も 未 ( いま )だ 悟 ( さとら )ざる 乎 ( か ) 17 凡 ( すべ )て 口 ( くち )に 入 ( いる )ものハ 腹 ( はら )を 運 ( とほり )て 厠 ( かはや )に 落 ( おつ )るを 未 ( いま )だ 知 ( しら )ざるか 18 口 ( くち )より 出 ( いづ )るものハ 心 ( こゝろ )より 出 ( いづ )これ 人 ( ひと )を 汚 ( けがす )ものなり 然 ( され )ども 手 ( て )を 洗 ( あらは )ずして 食 ( くら )ふハ 人 ( ひと )を 汚 ( けが )さず 19 蓋心 ( そはこゝろ )より 出 ( いづ )る 所 ( ところ )の 惡念 ( あくねん )、 凶殺 ( きょうさつ )、 姦淫 ( かんいん )、 苟合 ( こうがう ) 20 此等 ( これら )ハ 人 ( ひと )を 汚 ( けがす )ものなり 然 ( され )ども 手 ( て )を 洗 ( あらは )ずして 食 ( くら )ふハ 人 ( ひと )を 汚 ( けが )さず 21 イエス 此 ( こゝ )を 去 ( さり )て ツロと シドンの 地 ( ち )に 往 ( ゆき )けるに 22 其地 ( そのち )に 住 ( すめ )る カナンの 婦 ( をんな )いでゝ 呼 ( よば )ハり 曰 ( いひ )けるハ 主 ( しゅ )よ ダビデの 裔 ( こ )よ 我 ( われ )を 憫 ( あはれ )み 給 ( たま )へ 我 ( わが )むすめ 鬼 ( おに )に 憑 ( つか )れて 甚 ( いた )く 苦 ( くるし )めり 23 イエス 一言 ( ひとこと )も 彼 ( かれ )に 答 ( こたへ )ざりしかバ 其弟子 ( そのでし )きたり 請 ( こふ )て 曰 ( いひ )けるハ 我儕 ( われら )の 後 ( あと )より 呼 ( よば )ハるが 故 ( ゆゑ )に 彼 ( かれ )を 去 ( さら )せ 給 ( たま )へ 24 答 ( こたへ )て 曰 ( いひ )けるハ イスラエルの 家 ( いへ )の 迷 ( まよ )へる 羊 ( ひつじ )の 外 ( ほか )に 我 ( われ )ハ 遣 ( つかは )されず 25 婦 ( をんな )きたり 拜 ( はい )して 曰 ( いひ )けるハ 主 ( しゅ )よ 我 ( われ )を 助 ( たすけ )たまへ 26 答 ( こたへ )けるハ 兒女 ( こども )のパンを 取 ( とり )て 犬 ( いぬ )に 投與 ( なげあた )ふるハ 宜 ( よろし )からず 27 [千六百七十三] 婦 ( をんな )いひけるハ 主 ( しゅ )よ 然 ( しかり )されども 犬 ( いぬ )もその 主人 ( しゅじん )の 膳 ( ぜん )より 落 ( おつ )る 屑 ( くづ )を 食 ( くらふ )なり 28 遂 ( つひ )に イエス 答 ( こたへ )て 曰 ( いひ )けるハ 婦 ( をんな )よ 爾 ( なんぢ )の 信仰 ( しんかう )ハ 大 ( おほい )なり 願 ( ねがひ )の 如 ( ごと )く 爾 ( なんぢ )に 成 ( なる )べし 此時 ( このとき )より 其女 ( そのむすめ )いえたり 29 イエス 此 ( こゝ )を 去 ( さり ) ガリラヤの 海邊 ( うみべ )にゆき 山 ( やま )に 登 ( のぼ )りて 坐 ( ざ )せり 30 多 ( おほく )の 人々 ( ひとゞゝ ) 跛者 ( あしなへ )、 瞽者 ( めしひ )、 瘖者 ( おふし )、 殘缺者 ( かたは )および 各様 ( さまゞゝ )の 疾病 ( やまひ )ある 者 ( もの )を 伴 ( ともな )ひきたり イエスの 足下 ( あしもと )に 置 ( おき )けれバ 即 ( すなは )ち 之 ( これ )を 醫 ( いや )しぬ 31 是 ( こゝ )に 於 ( おい )て 瘖者 ( おふし )ハものいひ 殘疾 ( かたは )ハいえ 跛者 ( あしなへ )ハあゆみ 瞽者 ( めしひ )ハ 見 ( みえ )たるを 人々 ( ひとゞゝ ) 見 ( み )て 奇 ( あやし )み イスラエルの 神 ( かみ )を 榮 ( あがめ )たり 32 イエスその 弟子 ( でし )を 呼 ( よび )て 曰 ( いひ )けるハ 我 ( われ )この 衆人 ( ひとゞゝ )を 憫 ( あはれ )む 彼等 ( かれら )われと 偕 ( とも )に 居 ( をる )こと 三日 ( みっか )にして 食 ( くら )ふものなし 飢 ( うゑ )させて 去 ( さら )しむることを 欲 ( このま )ず 恐 ( おそら )くハ 途間 ( みち )にて 惱 ( なやま )ん 33 その 弟子 ( でし )かれに 曰 ( いひ )けるハ 野 ( の )にて 此 ( この )おほくの 人 ( ひと )に 飽 ( あか )するほどのパンを 何處 ( いづこ )より 得 ( え )んや 34 イエス 彼等 ( かれら )に 曰 ( いひ )けるハパン 幾何 ( いくつ )あるや 答 ( こたへ )けるハ 七 ( なゝつ )と 些少 ( すこし )の 魚 ( うを )あり 35 イエス 人々 ( ひとゞゝ )を 去 ( さら )しめ 舟 ( ふね )に 登 ( のり )て マグダラの 境 ( さかい )に 至 ( いた )れり 第十六章 [ ] パリサイとサドカイの 人 ( ひと )きたりて イエスを 試 ( こゝろみ )んとて 天 ( てん )の 休徴 ( しるし )を 我儕 ( われら )に 見 ( み )せよと 曰 ( いひ )けれバ 2 彼等 ( かれら )に 答 ( こたへ )けるハ 爾曹暮 ( なんぢらゆふべ )にハ 夕紅 ( ゆふやけ )に 由 ( より )て 晴 ( はれ )ならんと 言 ( いひ ) 3 晨 ( あした )にハ 朝紅 ( あさやけ )また 曇 ( くもり )に 由 ( より )て 今日 ( けふ )ハ 雨 ( あめ )ならんといふ 僞善者 ( ぎぜんしゃ )よ 空 ( そら )の 景色 ( けしき )を 別 ( わかつ )ことを 知 ( しり )て 時 ( とき )の 休徴 ( しるし )を 別 ( わか )ち 能 ( あた )ハざる 乎 ( か ) 4 姦惡 ( かんあく )なる 世 ( よ )ハ 休徴 ( しるし )を 求 ( もとむ )るとも 預言者 ( よげんしゃ ) ヨナの 休徴 ( しるし )のほか 休徴 ( しるし )を 予 ( あたへ )られじ 遂 ( つひ )に 彼等 ( かれら )を 離 ( はな )れて 去 ( さり )ぬ 5 その 弟子 ( でし )むかふの 岸 ( きし )に 到 ( いたり )しにパンを 携 ( たづさ )ふることを 忘 ( わすれ )たり 6 イエス 彼等 ( かれら )に 曰 ( いひ )けるハ 戒心 ( こゝろ )してパリサイとサドカイの 人 ( ひと )の 麪酵 ( ぱんだね )を 愼 ( つゝし )めよ 7 弟子 ( でし )たがひに 論 ( ろん )じて 曰 ( いひ )けるハ 是 ( これ )パンを 携 ( たづさ )へざりし 故 ( ゆゑ )ならん 8 [千六百七十四] イエスこれを 知 ( しり )て 曰 ( いひ )けるハ 信仰 ( しんかう )うすき 者 ( もの )よ 何 ( なん )ぞ 互 ( たがひ )にパンを 携 ( たづさ )へざりしことを 論 ( ろん )ずる 乎 ( や ) 9 未 ( いま )だ 悟 ( さと )らざるか 五千人 ( ごせんにん )に 五 ( いつゝ )のパンを 予 ( あたへ )しとき 幾籃 ( いくかご )ひろひし 乎 ( や ) 10 また 四千人 ( しせんにん )に 七 ( なゝつ )のパンを 予 ( あたへ )しとき 幾籃 ( いくかご )ひろひしや 爾曹 ( なんぢら )これを 記 ( おぼえ )ざるか 11 パリサイとサドカイの 人 ( ひと )の 麪酵 ( ぱんだね )を 愼 ( つゝし )めとハパンにつきて 言 ( いへ )るに 非 ( あら )ざるを 何 ( なん )ぞ 悟 ( さと )らざる 12 是 ( こゝ )に 於 ( おい )て 弟子 ( でし )その 麪酵 ( ぱんだね )にハあらでパリサイとサドカイの 人 ( ひと )の 教 ( をしへ )を 愼 ( つゝし )めと 言 ( いへ )るなるを 悟 ( さと )れり 13 イエス、 カイザリヤ、 ピリピの 方 ( かた )に 到 ( いたり )しとき 其弟子 ( そのでし )に 問 ( とふ )て 曰 ( いひ )けるハ 人々 ( ひとゞゝ )ハ 人 ( ひと )の 子 ( こ )を 誰 ( たれ )と 言 ( いふ )や 14 彼等曰 ( かれらいひ )けるハ 或人 ( あるひと )ハバプテスマの ヨハ子 或人 ( あるひと )ハ エリヤ 或人 ( あるひと )ハ エレミヤまた 預言者 ( よげんしゃ )の 一人 ( ひとり )なりと 言 ( いへ )り 15 彼等 ( かれら )に 曰 ( いひ )けるハ 爾曹 ( なんぢら )ハ 我 ( われ )を 言 ( いひ )て 誰 ( たれ )とする 乎 ( か ) 16 シモン、 ペテロ 答 ( こたへ )けるハ 爾 ( なんぢ )ハ キリスト 活神 ( いけるかみ )の 子 ( こ )なり 17 イエス 答 ( こたへ )て 彼 ( かれ )に 曰 ( いひ )けるハ ヨナの 子 ( こ ) シモン 爾 ( なんぢ )ハ 福 ( さいはひ )なり 蓋血肉 ( そはけつにく )なんぢに 示 ( しめ )せるに 非 ( あら )ず 天 ( てん )に 在 ( いま )す 吾父 ( わがちゝ )なり 18 我 ( われ )また 爾 ( なんぢ )に 告 ( つげ )ん 爾 ( なんぢ )ハ ペテロなり 我 ( わ )が 教會 ( けうくわい )をこの 磐 ( いは )の 上 ( うへ )に 建 ( たつ )べし 陰府 ( よみ )の 門 ( もん )ハ 之 ( これ )に 勝 ( かつ )べからず 19 又 ( また )われ 天國 ( てんこく )の 鍵 ( かぎ )を 爾 ( なんぢ )に 予 ( あた )へん 爾 ( なんぢ )が 地 ( ち )に 於 ( おい )て 繫 ( つなぐ )ことハ 天 ( てん )に 於 ( おい )ても 繫 ( つなぎ )なんぢが 地 ( ち )に 於 ( おい )て 釋 ( とく )ことハ 天 ( てん )に 於 ( おい )ても 釋 ( とく )べし 20 遂 ( つひ )に 其弟子 ( そのでし )を 戒 ( いまし )めけるハ 我 ( われ )を キリストと 告 ( つぐ )ること 勿 ( なか )れ 21 此時 ( このとき )より イエスその 弟子 ( でし )に 己 ( おのれ )の エルサレムに 往 ( ゆき )て 長老祭司 ( としよりさいし )の 長學者等 ( をさがくしゃたち )より 多 ( おほく )の 苦 ( くるし )みを 受 ( うけ )かつ 殺 ( ころ )され 第三日 ( みっかめ )に 甦 ( よみがへ )る 等 ( など )なすべき 事 ( こと )を 示 ( しめ )し 始 ( はじ )む 22 ペテロ、 イエスを 援 ( ひき )とめて 主 ( しゅ )よ 宜 ( よか )らず 此事 ( このこと )なんぢに 來 ( きた )るまじと 曰 ( いひ )けれバ 23 イエス 反 顧 ( ふりかへり )て ペテロに 曰 ( いひ )たまひけるハ サタンよ 我 後 ( わがうしろ )に 退 ( しりぞ )け 爾 ( なんぢ )ハ 我 ( われ )に 礙 ( つまづ )く 者 ( もの )なり 夫 ( それ )なんぢらハ 神 ( かみ )の 事 ( こと )を 思 ( おも )はず 人 ( ひと )の 事 ( こと )を 思 ( おも )へり 24 此時 ( このとき ) イエス 其弟子 ( そのでし )に 曰 ( いひ )けるハ 若 ( もし )われに 從 ( した )がハんと 欲 ( おも )ふ 者 ( もの )ハ 己 ( おのれ )を 棄其十字 ( すてそのじふじ ) 架 ( か )を 負 ( おひ )て 我 ( われ )に 從 ( したが )へ 25 蓋生命 ( そはいのち )を 保全 ( まったう )せんとする 者 ( もの )ハ 之 ( これ )を 失 ( うしな )ひ 我 ( わが )ために 其生命 ( そのいのち )を 失 ( うしな )ふ 者 ( もの )ハ 之 ( これ )を 得 ( う )べけ [千六百七十五] れバ 也 ( なり ) 26 若人全世界 ( もしひとせかいぢゅう )を 得 ( うる )とも 其生命 ( そのいのち )を 失 ( うしな )ハば 何 ( なん )の 益 ( えき )あらん 乎 ( や )また 人何 ( ひとなに )を 以 ( も )て 其生命 ( そのせいめい )に 易 ( かへ )んや 27 それ 人 ( ひと )の 子 ( こ )ハ 父 ( ちゝ )の 榮光 ( えいくわう )を 以 ( も )てその 使等 ( つかひたち )と 偕 ( とも )に 來 ( きた )らん 其 時 各 ( そのときおのゝゝ )の 行 ( おこなひ )に 由 ( より )て 報 ( むく )ゆべし 28 誠 ( まこと )に 爾曹 ( なんぢら )に 告 ( つげ )ん 人 ( ひと )の 子 ( こ )その 國 ( くに )を 以 ( も )て 來 ( きた )るを 見 ( みる )までハ 此 ( こゝ )に 立 ( たつ )ものの 中 ( うち )に 死 ( しな )ざる 者 ( もの )あるべし 第十七章 [ ] 六日 ( むいか )の 後 ( のち ) イエス、 ペテロ、 ヤコブその 兄弟 ( きゃうだい ) ヨハ子を 伴 ( ともな )ひ 人 ( ひと )を 避 ( さけ )て 高山 ( たかきやま )に 登 ( のぼ )り 給 ( たまひ )しが 2 彼等 ( かれら )の 前 ( まへ )にて 其容貌 ( そのすがた )かハり 其面日 ( そのかほひ )の 如 ( ごと )く 輝 ( かゞや )き 其衣 ( そのころも )ハ 白 ( しろ )く 光 ( ひか )れり 3 モーセと エリヤ 現 ( あらは )れて イエスと 偕 ( とも )に 語 ( かたり )ぬ 4 ペテロ 答 ( こたへ )て イエスに 曰 ( いひ )けるハ 主 ( しゅ )よ 我儕 ( われら )こゝに 居 ( をる )ハ 善 ( よし )もし 尊旨 ( みこゝろ )に 適 ( かな )ハゞ 我儕 ( われら )に 三 ( みつ )の 廬 ( いほり )を 建 ( つくら )せたまへ 一 ( ひとつ )ハ 主 ( しゅ )のため 一 ( ひとつ )ハ モーセのため 一 ( ひとつ )ハ エリヤの 爲 ( ため )にせん 5 如此 ( かく )いへる 時 ( とき )かゞやける 雲 ( くも )かれらを 蔽 ( おほ )ふ 聲雲 ( こゑくも )より 出 ( いで )て 言 ( いひ )けるハ 此 ( こ )ハ 我旨 ( わがこゝろ )に 適 ( かな )ふわが 愛子 ( あいし )なり 爾曹 ( なんぢら )これに 聽 ( きく )べし 6 弟子 ( でし )これを 聞 ( きゝ )て 大 ( おほい )におそれ 倒 ( たふ )れ 伏 ( ふし )たり 7 イエス 來 ( きた )りて 彼等 ( かれら )に 手 ( て )を 按 ( つけ )おきよ 懼 ( おそ )るゝ 勿 ( なか )れと 曰 ( いひ )けれバ 8 其目 ( そのめ )を 擧 ( あげ )しに 惟 ( たゞ ) イエスのほか 一人 ( ひとり )をも 見 ( み )ざりき 9 山 ( やま )を 下 ( くだ )る 時 ( とき )に イエス 彼等 ( かれら )に 命 ( めい )じて 人 ( ひと )の 子 ( こ )の 死 ( し )より 甦 ( よみがへ )るまでハ 爾曹 ( なんぢら )の 見 ( み )し 事 ( こと )を 人 ( ひと )に 告 ( つぐ )べからずと 言 ( いへ )り 10 その 弟子 ( でし )とふて 曰 ( いひ )けるハ 然 ( さら )バ エリヤハ 先 ( さき )に 來 ( きたる )べしと 學者 ( がくしゃ )の 云 ( いへ )るハ 何 ( なに )ぞや 11 イエス 答 ( こたへ )て 曰 ( いひ )けるハ 實 ( げ )に エリヤハ 來 ( きたり )て 萬事 ( ばんじ )を 改 ( あらた )むべし 12 然 ( され )ど 我 ( われ )なんぢらに 告 ( つげ )ん エリヤハ 既 ( すで )に 來 ( きたり )しに 人 ( ひと )これを 知 ( しら )ずたゞ 意 ( こゝろ )の 任 ( まゝ )に 彼 ( かれ )を 待 ( あしら )へり 此 ( かく )の 如 ( ごと )く 人 ( ひと )の 子 ( こ )もまた 彼等 ( かれら )より 苦艱 ( くるしみ )を 受 ( うく )べし 13 是 ( こゝ )に 於 ( おい )て 弟子 ( でし )バプテスマの ヨハ子を 指 ( さし )て 曰 ( いひ )たまへるを 悟 ( さと )れり 14 彼等 ( かれら )おほくの 人 ( ひと )の 居 ( をる )ところに 來 ( きたり )しに 或人 ( あるひと ) イエスの 所 ( もと )にきたり 跪 ( ひざまづ )き 15 曰 ( いひ )けるハ 主 ( しゅ )よ 我子 ( わがこ )を 憫 ( あはれ )みたまへ 癲癇 ( てんかん )にて 屢 火 ( しばゝゞひ )に 倒 ( たふ )れ 水 ( みづ )に 倒 ( たふ )れ 甚 ( はなは )だ 苦 ( くるし )めり 16 之 ( これ )を 爾 ( なんぢ )の 弟子 ( でし )に 携往 ( つれゆき )たれど 醫 ( いや )すことを 得 ( え )ざりき 17 イエス 答 ( こたへ )て 曰 ( いひ )けるハ 噫信 ( あゝしん )なき 曲 ( まが )れる 世 ( よ )なる 哉 ( かな )われ 何時 ( いつ )まで 爾 ( なんぢ ) [千七百七十六] 曹 ( ら )と 偕 ( とも )に 居 ( をら )んや 我 ( われ )いつまで 爾曹 ( なんぢら )を 忍 ( しのば )んや 彼 ( かれ )を 我 ( わが )もとに 携來 ( つれきた )れ 18 遂 ( つひ )に イエス 鬼 ( おに )を 斥 ( いまし )め 給 ( たま )へバ 鬼 ( おに )いでゝ 其子 ( そのこ )この 時 ( とき )より 愈 ( いえ )たり 19 其 ( その )とき 弟子 ( でし )ひそかに イエスに 來 ( きた )り 曰 ( いひ )けるハ 我儕 ( われら )これを 逐出 ( おひいだ )すこと 能 ( あた )ハざりしハ 何故 ( なにゆゑ )ぞ 20 イエス 彼等 ( かれら )に 曰 ( いひ )けるハ 爾曹信 ( なんぢらしん )なきが 故 ( ゆゑ )なり 我 ( われ )まことに 爾曹 ( なんぢら )に 告 ( つげ )んもし 芥種 ( からしだね )の 如 ( ごと )き 信 ( しん )あらバ 此山 ( このやま )に 此處 ( こゝ )より 彼處 ( かしこ )に 移 ( うつ )れと 命 ( いふ )とも 必 ( かなら )ず 移 ( うつ )らん 又 ( また )なんぢらに 能 ( あたは )ざること 無 ( なか )るべし 21 然 ( され )ど 此類 ( このたぐひ )ハ 祈禱 ( いのり )と 斷食 ( だんじき )に 非 ( あら )ざれバ 出 ( いづ )ることなし 22 ガリラヤを 周流 ( めぐれる )とき イエス 彼等 ( かれら )に 曰 ( いひ )けるハ 人 ( ひと )の 子人 ( こひと )の 手 ( て )に 解 ( わた )され 23 かつ 殺 ( ころ )されて 第三 ( みっか ) 日 ( め )に 甦 ( よみがへ )るべし 弟子 ( でし )これを 聞 ( きゝ )て 甚 ( はなは )だ 哀 ( かなし )めり 24 彼等 ( かれら ) カペナウンに 來 ( きた )れるとき 納金 ( をさめきん )を 集 ( あつむ )る 者 ( もの )ども ペテロに 來 ( きたり )て 曰 ( いひ )けるハ 爾曹 ( なんぢら )の 師 ( し )ハ 納金 ( をさめきん )を 出 ( いだ )さゞるか 25 然 ( しから )ずと 曰 ( いひ )て ペテロ 家 ( いへ )に 入 ( いり )しとき イエスまづ 彼 ( かれ )に 曰 ( いひ )けるハ シモン 爾 ( なんぢ )ハ 如何 ( いかに )おもふや 世界 ( せかい )の 王 ( わう )たちハ 税 ( ぜい )および 貢 ( みつぎ )を 誰 ( たれ )より 徴 ( とる )か 己 ( おのれ )の 子 ( こ )よりか 他 ( ほか )の 者 ( もの )よりか 26 ペテロ 彼 ( かれ )に 曰 ( いひ )けるハ 他 ( ほか )の 人 ( ひと )より 徴 ( とる )なり イエス 彼 ( かれ )に 曰 ( いひ )けるハ 然 ( さら )バ 子 ( こ )ハ 與 ( かゝは )ることなし 27 然 ( され )ど 彼等 ( かれら )を 礙 ( つまづ )かせざる 爲 ( ため )に 爾海 ( なんぢうみ )に 往 ( ゆき )て 釣 ( つり )を 垂 ( たれ )よ 初 ( はじめ )につる 魚 ( うを )を 取 ( とり )てその 口 ( くち )を 啓 ( ひら )かバ 金一 ( きんひとつ )を 得 ( う )べし 其 ( それ )を 取 ( とり )て 我 ( われ )と 爾 ( なんぢ )の 爲 ( ため )に 彼等 ( かれら )に 納 ( をさめ )よ 第十八章 [ ] 其 ( その )とき 弟子 ( でし ) イエスに 來 ( きたり )て 曰 ( いひ )けるハ 天國 ( てんこく )に 於 ( おい )て 大 ( おほい )なる 者 ( もの )は 誰 ( たれ )ぞや 2 イエス 嬰兒 ( をさなご )を 召 ( よび )かれらの 中 ( なか )に 立 ( たて )て 3 曰 ( いひ )けるハ 我 ( われ )まことに 爾曹 ( なんぢら )に 告 ( つげ )んもし 改 ( あらた )まりて 嬰兒 ( をさなご )の 如 ( ごと )くならずバ 天國 ( てんこく )に 入 ( いる )ことを 得 ( え )じ 4 然 ( され )バ 凡 ( おほよ )そこの 嬰兒 ( をさなご )の 如 ( ごと )く 自 ( みづか )ら 謙 ( へりくだ )る 者 ( もの )ハこれ 天國 ( てんこく )に 於 ( おい )て 大 ( おほい )なる 者 ( もの )なり 5 又 ( また )わが 名 ( な )の 爲 ( ため )に 此 ( かく )の 如 ( ごと )き 一人 ( ひとり )の 嬰兒 ( をさなご )を 接 ( うく )る 者 ( もの )ハ 我 ( われ )を 接 ( うく )るなり 6 然 ( され )ど 我 ( われ )を 信 ( しん )ずる 此 ( この ) 小子 ( ちいさきもの )の 一人 ( ひとり )を 礙 ( つまづ )かする 者 ( もの )ハ 磨石 ( ひきうす )をその 頸 ( くび )に 懸 ( かけ )られて 海 ( うみ )の 深 ( ふかみ )に 沈 ( しづめ )られん 方 ( かた )なほ 益 ( えき )なるべし 7 此世 ( このよ )ハ 禍 ( わざはひ )なる 哉 ( かな )そハ [千六百七十七] 礙 ( つまづ )かする 事 ( こと )をすれバなり 礙 ( つまづ )く 事 ( こと )ハ 必 ( かなら )ず 來 ( きた )らん 然 ( され )ど 礙 ( つまづき )を 來 ( きた )らす 者 ( もの )ハ 禍 ( わざはひ )なる 哉 ( かな ) 8 若 ( もし )し 爾 ( なんぢ )の 手 ( て )なんぢの 足 ( あし )おのれを 礙 ( つまづ )かさバ 斷 ( きり )て 之 ( これ )を 棄 ( すて )よ 兩手兩足 ( りゃうてりゃうあし )ありて 盡 ( つき )ざる 火 ( ひ )に 投入 ( なげいれ )られんよりハ 跛 ( あしなへ )またハ 殘缺 ( かたは )にて 生 ( いのち )に 入 ( いる )ハ 善 ( よき )なり 9 もし 爾 ( なんぢ )の 眼 ( め )おのれを 礙 ( つまづ )かさバ 拔出 ( ぬきいだ )して 之 ( これ )を 棄 ( すて )よ 兩眼 ( りゃうめ )ありて 地獄 ( じごく )の 火 ( ひ )に 投入 ( なげいれ )られんよりハ 一眼 ( かため )にて 生 ( いのち )に 入 ( いる )ハ 善 ( よき )なり 10 爾曹 ( なんぢら )この 小 子 ( ちいさきもの )の 一人 ( ひとり )をも 愼 ( つゝし )みて 輕視 ( あなどる )なかれ 我 ( われ )なんぢらに 告 ( つげ )ん 彼等 ( かれら )が 天 ( てん )の 使者 ( つかひ )ハ 天 ( てん )にありて 天 ( てん )に 在 ( いま )す 我父 ( わがちゝ )の 面 ( かほ )を 常 ( つね )に 覿 ( みれ )バなり 11 それ 人 ( ひと )の 子 ( こ )ハ 亡 ( ほろび )たる 者 ( もの )を 救 ( すく )ハん 爲 ( ため )に 來 ( きた )れり 12 爾曹 ( なんぢら )いかに 意 ( おも )ふや 人 ( ひと )もし 百匹 ( ひゃくひき )の 羊 ( ひつじ )あらんに 其一匹 ( そのいっぴき )まよハゞ 九十九 ( くじふく )を 山 ( やま )に 置 ( おき )ゆきて 迷 ( まよひ )し 一 ( ひとつ )を 尋 ( たづね )ざる 乎 ( か ) 13 若 ( もし )たづねて 之 ( これ )に 遇 ( あは )バ 我 ( われ )まことに 爾曹 ( なんぢら )に 告 ( つげ )ん 迷 ( まよは )ざる 九十九 ( くじふく )の 者 ( もの )よりも 尚 ( なほ )その 一 ( ひとつ )を 喜 ( よろこ )ばん 14 是 ( かく )の 如 ( ごと )くこの 小 子 ( ちいさきもの )の 一人 ( ひとり )の 亡 ( ほろぶ )るハ 天 ( てん )に 在 ( いま )す 爾曹 ( なんぢら )が 父 ( ちゝ )の 尊旨 ( みこゝろ )に 非 ( あら )ず 15 もし 兄弟 ( きゃうだい )なんぢに 罪 ( つみ )を 犯 ( をかさ )バその 獨 ( ひとり )ある 時 ( とき )に 往 ( ゆき )て 諫 ( いさめ )よもし 爾 ( なんぢ )の 言 ( ことば )を 聽 ( きか )バその 兄弟 ( きゃうだい )を 獲 ( う )べし 16 もし 聽 ( きか )ずバ 両三人 ( りょうさんにん )の 口 ( くち )に 由 ( より )て 證 ( あかし )をなし 凡 ( すべて )の 言 ( ことば )を 定 ( さだめ )んが 爲 ( ため )に 一人 ( ひとり ) 二人 ( ふたり )を 伴 ( ともな )ひ 往 ( ゆけ ) 17 もし 彼等 ( かれら )にも 聽 ( きか )ずバ 教會 ( けうくわい )に 告 ( つげ )よもし 教會 ( けうくわい )に 聽 ( きか )ずバ 之 ( これ )を 異邦人 ( いはうじん )かつ 税吏 ( みつぎとり )のごとき 者 ( もの )とすべし 18 我 ( われ )まことに 爾曹 ( なんぢら )に 告 ( つげ )んもし 爾曹 ( なんぢら )が 地 ( ち )に 於 ( おい )て 繫 ( つなぐ )ことハ 天 ( てん )に 於 ( おいて )もつなぎ 爾曹 ( なんぢら )が 地 ( ち )に 於 ( おい )て 釋 ( とく )ことハ 天 ( てん )に 於 ( おいて )も 釋 ( とく )べし 19 我 ( われ )また 爾曹 ( なんぢら )に 告 ( つげ )んもし 爾曹 ( なんぢら )のうち 二人 ( ふたり )のもの 地 ( ち )に 於 ( おい )て 心 ( こゝろ )を 合 ( あは )せ 何事 ( なにごと )にても 求 ( もとめ )バ 天 ( てん )に 在 ( いま )す 吾父 ( わがちゝ )ハ 彼等 ( かれら )の 爲 ( ため )に 之 ( これ )を 成 ( なし )たまふべし 20 蓋 ( そは )わが 名 ( な )の 爲 ( ため )に 二三人 ( にさんにん )の 集 ( あつま )れる 處 ( ところ )にハ 我 ( われ )も 其中 ( そのうち )に 在 ( あれ )バなり 21 厥時 ( そのとき ) ペテロ、 イエスに 來 ( きた )りて 曰 ( いひ )けるハ 主 ( しゅ )よ 幾次 ( いくたび )まで 我兄弟 ( わがきゃうだい )の 我 ( われ )に 罪 ( つみ )を 犯 ( をか )すを 赦 ( ゆるす )べきか 七次 ( ななたび )まで 乎 ( か ) 22 イエス 彼 ( かれ )に 曰 ( いひ )けるハ 爾 ( なんぢ )に 七次 ( ななたび )とハ 言 ( いは )じ 七次 ( ななたび )を 七十倍 ( しちじふばい )せよ 23 是故 ( このゆゑ )に 天國 ( てんこく )ハ 王 ( わう )その 臣 ( けらい )と 會計 ( くわいけい )を 調 ( しらべ )んとするが 如 ( ごと )し 24 調 ( しら )べ 始 ( はじめ )しとき 千萬金 ( せんまんきん )の 負債 ( ひきおひ )したる 者 ( もの )を 王 ( わう )に [千六百七十八] 曳來 ( ひききた )りしに 25 償 ( つくの )ひ 方 ( かた )なかりけれバ 之 ( これ )に 命 ( めい )じて 其身 ( そのみ )その 妻孥 ( つまこ )とあらゆる 所有 ( もちもの )をみな 鬻 ( うり )て 償 ( つくの )へと 曰 ( いへ )り 26 その 臣俯伏 ( けらいひれふし )て 拜 ( はい )し 曰 ( いひ )けるハ 請 ( こふ )われを 寛 ( ゆるく )し 給 ( たま )ハゞ 皆償 ( みなつくの )ふべし 27 是 ( こゝ )に 於 ( おい )てその 臣 ( けらい )の 主憐 ( しゅあはれ )みて 之 ( これ )を 釋 ( とき )その 負債 ( ひきおひ )を 免 ( ゆる )したり 28 其臣 ( そのけらい )いでゝ 己 ( おのれ )より 銀一百 ( ぎんいっぴゃく )の 負債 ( ひきおひ )したる 友 ( とも )に 遇 ( あひ )けれバ 之 ( これ )を 執 ( とら )へ 喉 ( のんど )をとり 負債 ( ひきおひ )を 返 ( かへ )せと 曰 ( いふ ) 29 その 友足下 ( ともあしもと )に 俯伏 ( ひれふし )て 求 ( ねがひ )いひけるハ 我 ( われ )を 寛 ( ゆるく )し 給 ( たま )ハゞ 皆償 ( みなつくの )ふべし 30 然 ( しか )るに 之 ( これ )を 肯 ( うけが )ハずして 往 ( ゆき )その 負債 ( ひきおひ )を 償 ( つくの )ふまで 彼 ( かれ )を 獄 ( ひとや )に 入 ( いれ )ぬ 31 外 ( ほか )の 友 ( とも )その 爲 ( なせ )る 事 ( こと )を 見 ( み )て 甚 ( はなは )だ 哀 ( かなし )み 往 ( ゆき )て 此事 ( このこと )を 皆 ( みな )その 主 ( しゅ )に 告 ( つげ )しかば 32 主 ( しゅ )かれを 召 ( よび )て 曰 ( いひ )けるハ 惡 ( あし )き 臣 ( けらい )よ 爾 ( なんぢ )われに 求 ( ねがひ )しに 因 ( より )て 我 ( われ )その 負債 ( ひきおひ )を 悉 ( ことゞゝ )く 免 ( ゆる )したり 33 我 ( わが )なんぢを 憐 ( あはれ )みし 如 ( ごと )く 爾 ( なんぢ )も 亦友 ( またとも )を 憐 ( あはれ )むべきに 非 ( あら )ずや 34 その 主 ( しゅ )いかりて 負債 ( ひきおひ )をみな 償 ( つくの )ふまで 彼 ( かれ )を 獄 吏 ( ひとやつかさ )に 付 ( わた )せり 35 若 ( もし )おのゝゝ 其心 ( そのこゝろ )より 兄弟 ( きゃうだい )を 赦 ( ゆるさ )ずば 我 ( わ )が 天 ( てん )の 父 ( ちゝ )も 亦 ( また )なんぢらに 此 ( かく )の 如 ( ごと )く 行給 ( なしたま )ふべし 第十九章 [ ] イエス 此等 ( これら )の 事 ( こと )を 言畢 ( いいをは )りしとき ガリラヤを 去 ( さり )て ヨルダンの 外 ( むかふ ) ユダヤの 境 ( さかい )に 至 ( いた )りけるに 2 多 ( おほく )の 人々 ( ひとゞゝ ) 從 ( したが )ひしかバ 此處 ( このところ )にて 彼等 ( かれら )を 醫 ( いや )し 給 ( たま )へり 3 パリサイの 人 ( ひと )きたりて イエスを 試 ( こゝろ )み 曰 ( いひ )けるハ 人 ( ひと )なにの 故 ( ゆゑ )に 係 ( かゝは )らず 其妻 ( そのつま )を 出 ( いだ )すハ 宜 ( よき )か 4 答 ( こたへ )て 彼等 ( かれら )に 曰 ( いひ )けるハ 元始 ( はじめ )に 人 ( ひと )を 造 ( つく )り 給 ( たま )ひし 者 ( もの )ハ 之 ( これ )を 男女 ( なんにょ )に 造 ( つく )れり 5 是故 ( このゆゑ )に 人父母 ( ひとちゝはゝ )を 離 ( はな )れて 其妻 ( そのつま )に 合二人 ( あひふたり )のもの 一體 ( いったい )と 爲 ( なる )なりと 云 ( いへ )るを 未 ( いま )だ 讀 ( よま )ざるか 6 然 ( され )バはや 二 ( ふたつ )にハ 非 ( あら )ず 一體 ( いったい )なり 神 ( かみ )の 合 ( あは )せ 給 ( たま )へる 者 ( もの )ハ 人 ( ひと )これを 離 ( はな )すべからず 7 イエスに 曰 ( いひ )けるハ 然 ( され )バ 離緣狀 ( りえんじゃう )を 予 ( あたへ )て 妻 ( つま )を 出 ( いだ )せと モーセが 命 ( めい )ぜしハ 何 ( なに )ぞや 8 彼等 ( かれら )に 曰 ( いひ )けるハ モーセハ 爾曹 ( なんぢら )の 心 ( こゝろ )の 不情 ( つれなさ )に 因 ( より )て 妻 ( つま )を 出 ( いだ )すことを 容 ( ゆる )したる 也 ( なり )されど 元始 ( はじめ )ハ 如此 ( かく )あらざりき 9 我 ( われ )なんぢらに 告 ( つげ )んもし 姦淫 ( かんいん )の 故 ( ゆゑ )ならで 其妻 ( そのつま )を 出 ( いだ )し 他 ( ほか )の 婦 ( をんな )を 娶 ( めと )る 者 ( もの )ハ 姦淫 ( かんいん )を 行 ( おこな )ふなり 又 ( また )いだされたる 婦 ( をんな )を [千六百七十九] 娶 ( めと )る 者 ( もの )も 姦淫 ( かんいん )を 行 ( おこな )ふなり 10 弟子等 ( でしたち ) イエスに 曰 ( いひ )けるハ 若 ( も )し 人妻 ( ひとつま )に 於 ( おい )て 斯 ( かく )の 如 ( ごと )くバ 娶 ( めとら )ざるに 若 ( しか )ず 11 彼等 ( かれら )に 曰 ( いひ )けるハ 此言 ( このことば )ハ 人 ( ひと )みな 受納 ( うけいれ )ること 能 ( あた )ハず 唯賦 ( たゞさづけ )られたる 者 ( もの )のみ 之 ( これ )を 爲 ( なし )うべし 12 それ 母 ( はゝ )の 腹 ( はら )より 生 來 ( うまれつき )たる 寺人 ( )あり 又人 ( またひと )にせられたる 寺人 ( じじん )あり 又天國 ( またてんこく )の 爲 ( ため )に 自 ( みづか )らなれる 寺人 ( じじん )あり 之 ( これ )を 受納 ( うけいれ )ることを 得 ( う )るものハ 受納 ( うけいる )べし 13 其 ( その )とき 人々 ( ひとゞゝ ) イエスの 手 ( て )を 按 ( つけ )て 祈 ( いの )らんことを 求 ( ねが )ひ 嬰兒 ( をさなご )を 彼 ( かれ )に 携來 ( つれきた )りけれバ 弟子 ( でし ) 是 ( これ )を 阻 ( とゞめ )たり 14 イエス 曰 ( いひ )けるハ 嬰兒 ( をさなご )を 容 ( ゆる )せ 我 ( われ )に 來 ( きた )ることを 禁 ( いま )しむる 勿 ( なか )れ 天國 ( てんこく )にをる 者 ( もの )ハ 此 ( かく )の 如 ( ごと )き 者 ( もの )なり 15 即 ( すなは )ち 彼等 ( かれら )に 手 ( て )を 按 ( つけ )て 此 ( こゝ )を 去 ( さり )ぬ 16 或人 ( あるひと )きたりて 彼 ( かれ )に 曰 ( いひ )けるハ 善師 ( よきし )よ 我 ( われ )かぎりなき 生 ( せい )を 得 ( え )んが 爲 ( ため )にハ 何 ( なに )の 善事 ( よきこと )を 行 ( なす )べきか 17 彼 ( かれ )に 曰 ( いひ )けるハ 何故 ( なにゆゑ )われを 善 ( よき )と 稱 ( いふ )や 一人 ( ひとり )の 外 ( ほか )に 善者 ( よきもの )ハなし 即 ( すなは )ち 神 ( かみ )なり 若 ( も )し 命 ( いのち )に 入 ( いら )んと 欲 ( おも )ハゞ 誡 ( いましめ )を 守 ( まも )るべし 18 彼 ( かれ )こたへけるハ 何 ( なに )か イエス 曰 ( いひ )けるハ 殺 ( ころ )す 勿 ( なか )れ 姦淫 ( かんいん )する 勿 ( なか )れ 盗 ( ぬす )む 勿 ( なか )れ 妄 ( いつは )りの 證 ( あかし )を 立 ( たつ )る 勿 ( なか )れ 19 爾 ( なんぢ )の 父母 ( ちゝはゝ )を 敬 ( うやま )へ 又己 ( またおのれ )の 如 ( ごと )く 爾 ( なんぢ )の 隣 ( となり )を 愛 ( あい )すべし 20 少者 ( わかもの )かれに 曰 ( いひ )けるハ 是 ( これ )みな 我 ( われ )いとけなきより 守 ( まも )れるものなり 何 ( なん )の 虧 ( かけ )たるところ 我 ( われ )にある 乎 ( や ) 21 イエス 彼 ( かれ )に 曰 ( いひ )けるハ 全 ( まった )からん 事 ( こと )を 欲 ( おも )ハゞ 往 ( ゆき )て 爾 ( なんぢ )が 所有 ( もちもの )を 售 ( うり )て 貧 者 ( まづしきもの )に 施 ( ほどこ )せ 然 ( さす )れバ 天 ( てん )に 於 ( おい )て 財 ( たから )あらん 而 ( しか )して 我 ( われ )に 從 ( したが )へ 22 少者 ( わかきもの )この 言 ( ことば )を 聞 ( きゝ )て 憂 ( うれ )へ 去 ( さり )ぬ 彼 ( かれ )の 産業 ( さんげふ )おほいなれバ 也 ( なり )なり 23 イエスその 弟子 ( でし )に 曰 ( いひ )けるハ 誠 ( まこと )に 爾曹 ( なんぢら )に 告 ( つげ )ん 富 者 ( とめるもの )ハ 天國 ( てんこく )に 入 ( いる )こと 難 ( かた )し 24 また 爾曹 ( なんぢら )に 告 ( つげ )ん 富 者 ( とめるもの )の 神 ( かみ )の 國 ( くに )に 入 ( いる )よりハ 駱駝 ( らくだ )の 針 ( はり )の 孔 ( あな )を 穿 ( とほ )るハ 却 ( かえっ )て 易 ( やす )し 25 弟子 ( でし ) 之 ( これ )を 聞 ( きゝ )て 甚 ( いた )く 驚 ( おどろ )き 曰 ( いひ )けるハ 然 ( さら )バ 誰 ( たれ )が 救 ( すくひ )を 受 ( うく )べき 乎 ( や ). 明日から夏休みだー! 楽しみっ• 144. 夏休み楽しみー! 課題は多いけどー…笑 夏休み楽しも笑 !はるか!• 明日ライブ頑張ってね! 責任をもって対応させていただきます。 105. 銀行振込は、ご入金確認後に発送いたします。 2014年07月18日 00:01• 2014年07月18日 06:54• 2014年07月18日 15:13• 2014年07月18日 05:07• 137. 年内お届けと正月三が日お届けのキャンセルの受付けは12月19日までです。 180. 2014年07月17日 23:52• スープはあまり白くありませんが、ゼラチン質が溶け込んだトロミのある濃厚な味わい。

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ふぐ料理を通販でお求めなら宅配専門の販売店「ふく太郎本部」

2014年07月18日 06:59• 商品価格100円につき1ポイントが付与されます。 2014年07月18日 00:53• 2014年07月18日 07:21• 続いて「ふかだスペシャル」です。

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冷蔵、冷凍での商品配送の都合上、耐水シールのし 短冊 を使用しております。 古典の宿題なんですよ… 筆ペンで清書しなくてはならないんですけど、もう寝たいです笑 ペンネームを書くんですけど、条件なかったので…若二 じゃくじ ! 私の名前と龍二君をコラボさせていただきました。 158. 174. なつ!なつ!たのsea! りゅうちゃんセクシー わふふふふーい よし!レポートやろ!笑 大学生はこれからテストだよ!笑• 2014年07月18日 00:07• 煮卵、チャーシュー、海苔、メンマ、ネギがトッピングされています。

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博多ラーメン ふかださん(大手町/メニュー紹介)

161. 2014年07月18日 08:03• 代引手数料も当店が負担いたします。 アッサリしていると思いきや深みが追いかけてくるような、濃厚アッサリとでもいう感じで美味しいです。 楽しまなきゃソンソンsongだね笑 うちは8月中旬から大学の夏休みだよ! 175. ありゃりゃ~私の夏休みは9月だよ。 157. りゅーじー!!!! コメ遅くなっちゃった泣 めっちゃライブ行きたいぃぃぃぃぃ!!でも、野音まで我慢や泣 楽しんできてね!! MiyuPhoneからの投稿• 連名名入れ、結びきり、弔事などの場合は短冊紙のしを濡れないように耐水袋に入れ、商品に貼り付けてお送りしております。 2014年07月17日 23:49• 2014年07月18日 06:57• 代金引換 代引手数料は当店が負担いたします。 来ました!「チャーシューめん」。 女を振り回すのが俺の人生。

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135. 2014年07月18日 08:40• 181. 送信後2営業日以内に連絡がない場合は、お手数ですがお客様よりご連絡ください。 179. 2014年07月17日 23:49• 一見チャーシューめんのトッピング違いに見えますが、スープの味に違いが感じられます。 。 159. 145. 156. 2014年07月18日 00:16• 2014年07月18日 00:50• 2014年07月18日 08:09• 2014年07月18日 00:02• 136. キャンセルの場合も同様でカード発行元から返金されるまでに最大45日程度かかる場合があります。 2014年07月18日 00:04• おはよー! 今日からツアーだねー! 今日は2公演あるんだね!うち今回行けないけど顔晴ってね! うん!明日から夏休み!楽しまなきゃね! 龍二もめっちゃ楽しい夏休みにしてね~! じゃ、今日顔晴ってねー! ばいびー!• ライブがんばってください! まず、明日から三連休• 142. 振込時のお名前はご注文のご依頼主様のお名前にてお願いします。 2014年07月18日 06:28• 150. 168. もちろん感染症対策にアルコール殺菌も完備しています。

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テーブル席が2つ、あとはぐるっと壁沿いにカウンター席が配置されています。 131. 商品購入の際、送料を除いた商品価格100円につき1ポイントが、商品の発送と同時に自動的に追加されます。

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